• 2020.11.18
  • ゴールドコーストの賃貸事情ー物件探し
前回はゴールドコーストの賃貸物件がどのくらいの価格かなどを紹介しましたが、今回は実際に賃貸物件をどのように探して申し込むのかをお話しします。私が来たばかりのまだインターネットが普及していない時代は賃貸物件のリストをもらいに各不動産会社へ足を運んだり、新聞の賃貸物件欄をチェックし物件を探しておりましたが、今はrealestate.com.au というオーストラリア最大の不動産ウェブサイトで簡単に検索することができます。希望の地域を選び、予算、一軒家かアパートかなどどのタイプの物件が希望か以外にも様々なオプションで検索を絞っていくことができます。オーストラリアではアパートのことをApartment とも言いますが、それ以外にもUnit(ユニット)と呼ぶこともあります。アパートの他にタウンハウスという一軒家をコンパクトにしたような同じ作りの建売住宅のような物件もあります。そして部屋数は1ベッド、2ベッド(Beds)とベッド数で表示されています。価格は週単位で表示されています。オーストラリアも家賃の他にも公共料金がありますが、クイーンズランド州では電気代、ガス代、通信代(電話、インターネット)は自己負担ですが、水道代は条件によりその物件の持ち主が支払う場合もあります。私も賃貸物件に住んでいますが水道代は全てオーナーの負担になっています。また、お湯はホットウォータータンクを利用し、キッチンガスコンロの代わりにIHや電気のワイヤーで使用するホットプレートが出回っているためガスは通さず電気のみという物件もかなりの割合を占めています。日本でも最近では珍しくなくなったシェアハウスですが、オーストラリアでは昔から一つのアパートや家に複数の人が住み共同生活をする習慣があるので、2ベッドルーム(2LDK)のアパートにトイレとシャワーが2つずつついているものや、ガレージが車2台分ついている物件もあります。ですのでそれぞれの物件には何ベッドか、バスルームはいくつか、ガレージは車何台分かも表示されます。いつから入居可能かなどでも検索でき、気に入った物件を見つけたらインスペクション(内見)に行くこともできます。インスペクションはウェブサイトから申し込んだり、公開インスペクションを開催している不動産会社はインスペクションの日程を公開しているので、その日時に合わせて見に行きたい人が自由に行くことができます。人気の物件の場合は、一つの物件に対してインスペクションに20人ほどの人が集まる事もあります。申し込む場合はアプリケーションフォーム(賃貸申込書)を記入、もしくはネットで入力し申請します。記載事項は、住む予定全員の氏名、生年月日、免許証番号、職業、会社名、現住所、緊急連絡先と推薦者の名前と連絡先などですが、その他にも過去何年かの住所と賃貸の場合はその不動産会社の連絡先や、所持している車の車種、ナンバープレート、銀行名、支店名、現在の収入や、会社の上司の連絡先なども記載する場合があります。申し込み用紙の他に、免許証やパスポートのコピー、銀行の取引明細などのコピーや、現住所が記載されている公共料金の請求書のコピーなども提出する必要があります。不動産会社により記入する項目や提出書類が違い、大まかな情報だけでいい会社もあれば事細かに記入しなければいけない会社もあります。厳しい所では過去10年住んでいた賃貸物件の不動産会社とその詳細(住所、メールアドレス、家賃、いつからいつまで住んでいたか、引っ越した理由)などを記載しなければならず、そうとなると調べるだけでも時間がかかります。そうこうしているうちに他の希望者も申し込んで出遅れるということになりかねないので、私が賃貸物件探しをしていた時はこれらの情報を全て持ち歩き、気に入った物件があればすぐに申込書を記入し、提出書類もすぐに出せるよう多めにコピーして持ち歩ていました。もちろん早く提出した方が有利ということではないですが、10倍、20倍もする人気の物件になると不動産会社もどこまで全ての申込書をきちんと見ているのかわかりませんし、応募が多すぎて締め切りも早まるのでは。。と勝手に思い、早めに提出していました。ちなみに、オーストラリア国民、永住権保持者しか賃貸物件を借りられないかというと、そうではなく、学生ビザやビジネスビザなどの長期滞在ビザを取得していれば外国人でも借りることができます。前回ご案内したようにゴールドコーストには年々移住者がどんどん増えているので家を借りるにも倍率が高く一苦労します。いくら自分が気に入った物件でもその大人数の希望者の中から当選するかしないかのレベルになってしまうのです。もう何十軒とインスペクションに行き申し込んでいるのになかなか住む場所がみつからないと言っている知人も少なくありません。コロナの影響でローンを支払うことができず家を売りに出し、賃貸物件に切り替えている人も増えております。その一方、オーストラリア政府は一戸建て新築を初めて購入する人に最大4万ドル(日本円約312万円)の補助金を出すなどの政策も行っているため新築住宅がどんどん建てられ売れているという話も聞きますが、これから先の経済の流れで不動産事情もまだまだ変わっていくのではないでしょうか。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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