• 2023.02.09
  • ロストバゲージにご注意!

年末年始に友人とゴールドコーストからタイへ2週間旅行へ行きました。
今現在ゴールドコースト空港からタイ行きの直行便はどの航空会社も運航していないので、シドニー発のエアアジアを利用しました。ゴールドコースト~シドニー間は別途国内線を購入し、シドニー空港でその都度預け荷物をピックアップしての移動でした。
バンコクのスワンナプーム空港へ夜到着。2時間ほど遅れての到着だったので、既に夜10時半を回っており、荷物を受け取ってさっさとホテルへ行って休もうと思っていましたが、まさかの友人のスーツケースが出てこないという事態に!
サービスカウンターが目の前にあったので、どうなってるのか聞きに行ってみたら他にもタイ人の女性二人も同じ事態で荷物が出てこないとクレームをしていました。
男性職員の一人が「盗まれたんじゃない?」といった一言に、こんなにパニックになっている人達にさらに不安を煽るようなことがよく言えるよねと腹が立ちました。
他の職員によると、もしかしたらシドニー空港に荷物があるかもしれない、シドニーとタイでは4時間の時差がある(シドニーが4時間進んでいる)ので、もうシドニー空港は閉まっているから明日連絡すると言われその日はそれ以上の情報も手に入らず、ロストバゲージのクレーム手続きをサービスカウンターで行い、荷物が出てきたらこちらから連絡しますという形で終わりホテルへ向かいました。
2週間の旅行でスーツケースが行方不明だなんてとんだ大惨事です。あまりのショックで精神的にも疲れ果てた友人が気の毒でなりませんでした。シドニーからバンコクまでは9時間半の長いフライトでしかも機内でさらに1時間半くらい待たされたのに加えこんな出来事が待っているとは。。
翌日、シドニー空港から何か情報が入ったか再度状況を確認するため空港へ出向きましたが、スーツケースは見つからないまま、なんの情報も無いままでした。
本当にシドニー空港と連絡を取っているのかも怪しいくらいでした。
仕方なくバンコク市内へ下着や衣類、化粧品など当面の必要なものを買いに行き、同時に海外旅行保険会社へ問い合わせ、保険をクレームするための必要な書類などの指示をもらいました。
シドニー空港の預け荷物はいくつかの会社が代行していたので、国際電話で問い合わせてみましたが、自動音声のままでつながらず、しかも営業時間内なのに営業時間外にかけている自動音声のままつながらない状態。エアアジアも人が対応しているカスタマーセンターが世界中どこにもなく、AIが対応するだけなので、堂々巡り。せめて人が対応してくれて話を聞いてくれて状況を説明してくれたら不安が少しでも減ったのに、電話すらできない状況にもとても苛立ちを感じました。
結果から言いますと、この2週間の旅行中、彼女のスーツケースがみつかることがありませんでした。そしてこのブログを書いている今現在も見つかっておりません。
バンコクのルーフトップバーやニューイヤーズイブに着ようと思ったお気に入りの洋服や靴やバッグなど、すべて見つからないまま。スーツケースに入っていたお気に入りのもののことを思い出しては落ち込んでいる彼女がかわいそうでなりませんでした。
スーツケースにはオーストラリアの自宅の住所と電話番号、メールアドレスを記入したネームタグをつけているので、いつか忘れたころでもいいから出てきて欲しいと言っています。
そんな大惨事に見舞われながらも気持ちを切り替えて一緒に旅行を楽しんでくれた友人がたくましく、ほんとうにありがとうの気持ちでいっぱいです。
そして無事旅行を終えてバンコクからシドニーへ戻った際、シドニー空港でDnataという預け荷物を取り扱う会社の前をちょうど通りかかりました。オフィスをのぞいてみると、そこにはたくさんのスーツケースがぎっしりと置かれていました。スーツケース以外にもスノーボードやサーフボード、ベビーカーなどもありました。
部屋の広さはコンビニくらいの広さのスペースで、とにかくぎっしり荷物が詰まっています。
これがうわさに聞いた「パニックルーム」と呼ばれる部屋で、本当に実在したのです。
Dnataの職員に事情を説明したら、その会社がちょうどエアアジアも担当しているとのことだったので、この中にあるか探していいよと言われたので、探し始めました。すると、この部屋だけかと思っていたら、奥にも部屋があり、通路の向かいも部屋があり、合計でコンビニ3軒分くらいのスペースにぎっしりとスーツケースなどのロストバゲージが積み重なって置かれていたのです。色々調べてみると、他にも預け荷物を取り扱う会社が2社あり、そこにもこれだけの大量のロストバゲージがあると思うとぞっとしますし、たくさんの人がロストバゲージの被害に遭っていることを考えると気の毒になります。サーフィンをする目的で旅行に行ったのにサーフボードが出てこなかったなんて。。
結局このパニックルームにも彼女のスーツケースは届いていませんでした。Dnataの職員がもしここに届いたら連絡すると言っていましたが、これだけの大量のスーツケースが放置されているのを見ると、ほんとうにちゃんと連絡をしてくれるのか疑ってしまいます。
今シドニーやメルボルンでは人手不足の影響でロストバゲージが増えていて問題になっているようでした。この問題はオーストラリアだけでなく、ニュージーランドのオークランドやロンドンのヒースロー空港でも起こっているそうです。
これから海外旅行へ行かれる方へ、ぜひ気を付けてくださいね、と言いたいところですが、こればっかりは自分で防げることには限りがありますよね。
私も友人も次回旅行に行く際は、海外旅行保険はもちろんのこと、保険会社も航空会社も連絡が取れる信頼できる会社を選ぶこと、(エアアジアはAI対応である限りこれからもう利用することはないと思います)そしてGPS機能がついた荷物のタグをつける、高額で無くなっては困るものは機内持ち込みにする、一組だけでも予備の下着を機内持ち込みの荷物へ入れておく。お気に入りの服は旅行へもっていかない、など物質的、精神的ダメージを少しでも減らすための策を練りました。ですが、本来はこんな作戦を練るよりも、もうこのようなことは二度と起きてほしくないです。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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