• 2023.03.03
  • タイのお葬式
親戚や家族、知り合いのお葬式というのは悲しく、嫌なものですね。

多くの国や地域で人が亡くなったらお葬式をするかと思いますが、今回はタイにおけるお葬式をご紹介します。

仏教への信仰心や文化の違いから、場所によってお葬式の典礼やパターンが異なります。
その中でも主要なものをいくつかご紹介したいと思います。

日本のお葬式とタイのお葬式の違いは、いくつもあります。
まずお葬式の期間についてですが、タイの方が比較的長い時間をかけて、奇数日の数日間で執行われます。
日程は故人の地位等で異なりますが、
3日・5日・7日の期間で行われるのか一般的です。
中には通常より短い期間で執り行うお葬式もあります。
タイの葬式の期間の長さを聞き、驚いた外国の友達もいました。


タイでは仏教が最も多く信仰されていて、
人口の96%が仏教徒という世界一の仏教国です。そのため仏式で執り行われ、会場は火葬施設のあるお寺で執り行います。

昔から田舎の地域に住み、大きく広い家を持つ家庭は家の中でお葬式を行い、隣近所が手伝いに来てくれます。
昼には、参列した親戚、友達、近所の知り合いに料理を振る舞い、夜には僧侶4人を招き、故人へお経を唱えます。

昔と比較すると、近年は家でお葬式をする家庭はかなり減少しました。色々なお葬式の準備をするのはとても大変ですので、近年はお寺のお葬式専門のオーガナイザー会社を利用する家庭が多くなってきました。


一般的にお葬式では、同僚や知り合いからもらった、故人の好きだったお花で作った花輪を飾ったり、棺の横に好きだった物を置きます。

**花輪や香典を必要とせず、お寺、病院、孤児院などに寄付することを希望する家庭もあります。

最終日、火葬の際には大勢の人が集まり、僧侶の仏式を終えてから、「ドークマイチャン」
と呼ばれる、木を薄く削り花の形をしたものが配られ、それを火葬施設の棺の下ないし指定の場所に置きます。そして火葬をします。

次の日、納骨が行われます。納骨に参加するのは親族や親しい間柄の人に限られます。
タイには日本のようなお墓はなく、納骨堂や仏塔、お寺の壁に納骨する場所があります。
それに加えて、生前、裕福であった人はお寺の土地の一部を買い、お墓を納める堂を作ったり、川・海に流したりします。
その後はタイ正月や命日に家族が集まり、お墓参りや僧侶を招いてお経をあげるなどの供養が行われます。


中には生前、「私のお葬式は黒い服を着ず、悲しい曲を流さないで」と希望する人もいます。
筆者である私の友達もそうでした。
死ぬことは体だけ離れ、故人との良い思い出は残る。様々なお葬式への考え方ですね。

文化や考え方、お葬式の様式が異なれど、重要なのは故人や遺族の気持ちですね。
その気持ちにできるだけ寄り添い、真摯な態度でお葬式へ参加することがどの様式のお葬式においても大切なことですね。

特派員

  • チュリーポーン スックサバーイ
  • 年齢丑(うし)
  • 性別女性
  • 職業-

タイ/チェンマイ在住のエムと申します。
みなさんタイに行ったことはありますか?
この国のことをたくさんシェアしたいと思いますので、楽しんでいただければと思います。
よろしくお願いします!!

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