年末年始営業のご案内
12月31日(火):18:00終了
2025年1月1日(水):全館休業
※各店舗の年末年始の営業についてはフロアガイドよりご覧下さい。

  • 2018.12.06
  • METへ行ってみよう!
アメリカ人はニューヨークのメトロポリタン美術館を略してMETとよく呼びます。
単なる美術館をはるかに超えた施設で、世界中から集めた芸術作品のコレクションは桁違いですし(芸術作品としてエジプトの神殿が丸ごと設置されていたり、ルネッサンス期の部屋が完全に再現されている)、優れた芸術研究の中心であり、重要な展示物や研究者のための場所でもあります。
五千年以上の歴史を物語る、二百万点を超えるコレクションを備えた美術館では世界旅行が楽しめます。 アスワンダムの建設時にエジプト政府が解体し、はるか遠くのMETで組み立て直したエジプトのデンドゥール神殿に実際に足を踏み入れたり、中国の明時代の邸宅の庭園を歩いたり、1800年代後半の裕福なニューヨーカーのリビングルームを見て回ることだってできるんです。
メトロポリタン美術館の名にふさわしい分館もそうですが、メトロポリタン美術館の芸術作品のほとんど、中でも造形作品は、自然光が入るオープンスペースに展示されています。
美術館の非公式のマスコットはウィリアムという、エジプトの青いカバの小像です。METのエジプト芸術のコレクションは、エジプト国外で最大の規模を誇ります。
メトロポリタン美術館の唯一の欠点は、人気が高すぎて常に大混雑していることですが、ありがたいことにオンラインで有料のプライベートガイドツアーを予約すれば、開館時間を挟んだ前後に見学することができます。
通常、入場は無料ですが(寄付は受付、推奨されていますが)、人混みのない環境で素晴らしさを堪能できることを思えば、お金を払う価値はあります。
この美術館は言うまでもなく観光客に大人気ですが、地元の学校や家族連れ、スケッチしに来たアーティスト、研究目的の大学生、インスピレーションを得るためにやって来たライターなども頻繁にやってきます。この素晴らしい作品を見に来る人を私はたくさん知っていますし、足を運ぶ理由も山ほど耳にしています!
METはアフリカ、アジア、オセアニア、ビザンチン帝国、イスラムの芸術作品も豊富に所蔵しています。
また、世界中から収集した楽器、 ビンテージの衣装やアクセサリー、 昔の武器や甲冑の大規模なコレクションも所蔵しています。常設展だけでなく、年間を通して盛大な巡回展も企画・運営されています。コレクションがあまりにも多いので膨大な保管スペースを確保していて、多くの作品が人目につかずに眠っているためです。
ニューヨークにやって来る観光客の中で、セントラルパークの景色を一番美しく眺められるのはメトロポリタン美術館の屋上庭園だということを知っている人はあまりいません。屋上庭園には展示スペースもあって、屋外の外光降り注ぐリラックススポットになっていますし、常設されたカフェのそばでは仮設のインスタレーションや展示がよく行われています。
夏の間、この庭園は地元の若いアーティストの展示の場となるほか、片隅にアートを展示したい人は誰でも申し込むことができます。
METにはブロイヤー という分館もありますが、ここはもともとホイットニー美術館でした(ホイットニー美術館はレンゾ・ピアノが設計したチェルシー地区の新しい建物へ移転)。ブロイヤーはニューヨーク近代美術館(MoMA)にも引けを取らない、モダンアートとコンテンポラリーアートの膨大なコレクションを誇る機能的なスペースです。
ハドソン川から眺めると、メトロポリタン美術館のもう一つの分館、クロイスターズは、まるで中世ヨーロッパの一角が突然、マンハッタンに出現したように感じられます。クロイスターズは本館敷地内ではなく、市内北部のフォート・トライオン・パークに位置する、芸術、建築、中世庭園に特化した美術館で、イベントやコンサートが頻繁に開催されています。

以下に写真を掲載します。




特派員

  • クラウディア・ ディアス
  • 職業ニューヨーク大学教授

私は、ニューヨーク大学でスペイン文学と演劇の教授をしていますが、もともとはカリフォルニア出身です。余暇には長い時間散歩をするのが好きです。ニューヨークでは常になにか新しいものをあちこちで見つけることができるので、それが本当に大好きです。この街のお気に入りの季節は秋です。秋にはセントラル・パークの紅葉が素晴らしく、私の大好きなハロウィーンもあるからです。
私のブログを通してみなさんにニューヨーク市と、私の住むブルックリンに興味を持っていただきたいと思います。また、ここに住む人間の目から見たビッグアップルについての新たな視点を紹介したいと思います。

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