• 2015.10.16
  • アメリカ軍による人気の野外イベント
アメリカ東海岸も秋分の日あたりにはぐっと日中の気温が下がり、一気に秋めいてきました。日本にいても春や秋の過ごしやすい季節というのは短く、すぐに暑い夏や寒い冬が来ますが、こちらの秋はその上をいく短さ。そして冬がとっても長いのです。そんな夏の最後を惜しむように、最後の数週間はあちこちで野外イベント・コンサートが行われています。国防総省(ペンタゴン)のあるこの地域は、やはり軍関係のイベントがたくさん。その中でも規模が大きいのは陸軍の「スピリット・オブ・アメリカ」と、空軍の「エアショー」です。

「スピリット・オブ・アメリカ」はアメリカ軍の中で一番古い歴史をもつ陸軍の現役兵400人以上が参加し、建国から世界大戦、冷戦、ベトナム戦争、そしてアフガニスタン紛争までを、順を追って当時の制服や武器をもって再現する、アメリカの歴史が学べるイベントです。

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南北戦争前後までの第一部と、第一次世界大戦あたりからの第二部とに分かれており、それぞれでオーケストラによる演奏や、コーラス部隊による歌を楽しむ事ができますが、中でも面白いのはThe US Army Drill Team(ライフル部隊)によるパフォーマンスです。ライフルの先に剣を付けたものを宙へ放り、キャッチしたり、背中合わせになった人と交換したり…失敗して刺さるんじゃないかとハラハラしますが、やはりそこはプロ中のプロ。全米から選りすぐられた方達なので失敗するはずもなく、 小気味良い音と動きで決まっています。

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「エアショー」は日本の米軍基地や航空自衛隊でも催されているものと同じような感じだそうです。こちらもプロ中のプロ、エリートパイロットからなるThe US Air Force Thunderbirdsのデモンストレーションが目玉で、複数機でのアクロバティックな飛行で魅せてくれます。他にも偵察機やオスプレイなどの展示も行われています。



志願兵からなるアメリカ軍を維持するには、いかに国民の理解を得て、深めるかが最も重要なポイントでしょう。冬になれば大量の降雪で公共機関がストップしてしまう事もしばしばですし、寒くなれば外出が億劫になるのは世界共通。外で活気に満ちたイベントができる最後のチャンスにあの手この手でアプローチしているようでした。



特派員

  • デリクソン 律子
  • 職業専業主婦

2012年に結婚を機にワシントンD.C.へ移住。夫の仕事の関係でその後すぐハワイ州オアフ島で暮らし、2015年ワシントンD.C.へ戻って来ました。2014年末に誕生した長男と柴犬の3人と1匹暮らし。

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