• 2018.06.29
  • ロンドン・アイで「空の旅」
ロンドン・アイはロンドンで最も愛されている(そして最も新しい)シンボルのひとつです。
息を飲むようなロンドンの景色が一望できるので、眼下に広がる街の喧噪から逃れて楽しいひとときを過ごしたり、テムズ川の絶好の撮影スポットとして利用したりすることができます。
てっぺんからは市内屈指の有名な観光名所がたくさん見えます。高い所が苦手でなければ、観光客にとっても地元の人にとっても一押しのアトラクションです。
実は、テムズ川沿いに建てられたこの巨大『観覧車』の背景には、皆さんの想像をはるかに超えた事実があります。

ロンドン・アイは1999年12月31日に、トニー・ブレア首相によって開業されました(イギリス人は2000年問題によるバグを恐れていなかったのです)が、技術的問題により、一般公開は2000年3月まで待たなければなりませんでした。
それから10年あまりで、イギリスの首都を象徴するランドマークとなり、350万人以上の年間来場者数を誇るまでになりました!
ロンドン市民の中には、ロンドン・アイはパリのエッフェル塔に匹敵するランドマークだと好んで口にする人もいるほどで、乗客に他にはない息を飲むような街の風景を楽しませてくれるシンボリックなモニュメントとなっています。
秒速26cmのとてもゆったりとしたスピードで回転するので、乗客はより長い時間、楽しむことができます。
このゆったりとしたペースのおかげで、乗り降りのときに観覧車を止める必要もなく、全体としてスムーズに運行されています。時速約1kmで、一周するには30分ほどかかります。
ロンドン・アイは専門的にいうとカンチレバー(片持ち梁)型観覧車です。このブログでは普通の観覧車と区別するため、『観覧車』と二重括弧を付けて表記しています。
「カンチレバー型」とはホイールの片側だけを固定して支えているものを指します。
ロンドン・アイは世界一高いカンチレバー型観覧車でもあります。
7年がかりで建設され、その費用は7千万ポンド(約103億円)以上にのぼります。 主要な構造部分は別の場所で作られ、出来上がってから今ある場所に運ばれて組み立てられました。
かつてはミレニアムホイールと呼ばれていましたが、その後、理由は定かではありませんが2011年に現在のロンドン・アイという名称に変更されました。
晴れた日(残念ながらロンドンではまれですが)には、ロンドン・アイの頂上から最大40km先まで視界が開け、市内の一番外れの地域まで見渡すことができます。
ロンドン・アイのカプセルは1番から33番までありますが、実際は32個しかありません。
これはアングロサクソンの世界の迷信に由来していて、多くのホテルや建物に13号室や13階がないように、忌み数とされている13番を除いているためです。
カプセルはそれぞれロンドンの特別区を表していて、重さは10トン、定員は25名です。
ロンドン・アイは市内で4番目に高い建築物で、高さは130m、円周は400mです。 カプセルは景観を一望するのに最高な場所というだけでなく、実はさまざまな用途に利用できて、ワイン、チョコレート、シャンパンのテイスティングなども可能です。 プロポーズに利用したり、「ふたりきりの空」でロマンチックにお酒を飲みたいカップルには、カプセルを貸し切れるスペシャルプランも用意されていますよ。
ロンドン・アイは夕方になるとライトアップされますが、特別な日を盛り上げるための仕様もあって、例えばロイヤルウエディングをお祝いして、英国国旗の色にライトアップされました。


ロンドン・アイからの眺め



特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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