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  • 2020.05.07
  • ロンドンの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策
今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による緊急事態で、イギリスの公的医療制度は、コストと、イギリスや世界各地で医療従事者が受けるプレッシャーの2つに苦しんでいます。
イギリスではこれまでどおり無料で医療が受けられますが、現実的にはコストがらみの理由からさまざまなサービスが廃止されたり、新型コロナウイルス感染症患者のためのスペースを確保するため、多くの手術や治療が当面の間、中止または延期されたりしています。
何週間もの間、ソーシャルメディアやニュースで流されるイタリアやスペインなどの他のヨーロッパ諸国の状況を信じられないと思いながら見続けて、当初はまるでホラー映画を見ているかのような恐怖感を味わっていましたが、イギリス人もこうした状況がやって来ていることを理解し始めました。
そして、実際にその状況に。
ボリス・ジョンソン首相が初めて規制を発表した金曜の夜、私はオフィスのIT部門で在宅勤務の設定をしてもらうためロンドン中心部に行かなければなりませんでしたが、街はもう完全にがらがらで怖い感じがしました。
これまでロンドンにはバスや地下鉄で毎日のように来ていましたが、ここまで人通りのないところは見たことがありませんし、クラブ帰りの午前3時のときだってこれほどではありませんでした。街の中心部の店はどこも開いていますが人は入っていません。
パブも普段は若者でいっぱいで、金曜の夜は特に混雑していたものですが、ショーディッチの歓楽街の界隈には全く人影がありませんでした。
イギリス人は大抵、金曜の夜は仕事が終わるとパブに集まります。
一番人気のバーの前にはいつも行列ができます。
ところが、今はロンドンでさえ終末系のゾンビ映画みたいにがらがらです。
それはもう、これまで見たこともない光景です。
この異常事態は、人間的な見地からみれば、私たちが自分たちの根源的な部分と再び触れ合うチャンスになると主張する人もいますが、長い目で見たときにこの病気がイギリスあるいは世界に対し、社会的・経済的にどんな影響を与えるのか私には想像がつきません。
ここイギリスでは、手洗い徹底の簡単な警告が出された段階から、屋外で他の人と集まっているところを見つけたら警察が取り締まり罰金を科すという通達が出された段階まで、動きがかなり急でした。
実際、ボリス・ジョンソン首相は3月24日(火)からの自宅待機命令を発出し(食料や医薬品の買い出し、1日1度のひとりでの運動、どうしても必要な通勤は除く)、これに伴い公衆施設は閉鎖され(食料品店、スーパー、薬局、銀行、その他の重要な公共サービスは除く)、公共の場所で3人以上が集まることも禁止されました。
イギリスでは3月のこの火曜日が来るまでは、まるで世界で何も起きていないかのような生活が続いていましたが、さまざまな兆候はあったわけで、国内の政治指導者たちがそれを十分真剣に受け止めていなかったんだと私は思います。
お金は急に不潔なものとみなされるようになり、規制によって現金や硬貨の使用が多くの場所で禁止されたことで、慈善行為にも深刻な影響が及んでいます。私はバス停のベンチで路上生活をする若いホームレスの人たちが泣いているのを初めて見ました。
インドやブラジルで社会的に放棄された人々の似たような光景を見たことはありましたが、ロンドンで目の当たりにするとは思ってもみませんでした。
私は必ずしもかつてない深刻な状況への対応を迫られる政府に抗議するわけではありませんが、非現実的な恐ろしい悪夢に突然放り込まれた気持ちになっているのは確かですし、私たちのリーダーが私たちをどこへ導こうとしているのか理解していないとも強く感じています。
住民の大半は恐怖を感じ、ちょっと途方に暮れ、確実に不確実性は増しています(ダジャレみたいですみません)。友達の多くは他のヨーロッパの国から来てビザでここに滞在しているので、仕事を失ったり来月の給料を保証されなくなったりするのではないかと恐れています。
ただ、ありがたいことに、イギリスの永住権を持つ欧州市民にはイギリス国民に保証されているのと同じ無料の医療保障を受ける権利があり、イギリス領内に一時滞在する欧州市民も救急治療は受けられます。
強制的な規制は一時的とされていますが恐らく延長されるでしょう。
公共交通機関は動いていますが列車は本数を減らしていて、イギリス政府は不要不急の移動はしないよう求めています。
政府は国の経済と国民を支えるための一連の対策も発表し、困窮している世帯を支援するために賃貸料支払いの一時的猶予も打ち出しています。
大勢のさまざまな募金活動家は困窮する人のために食料やその他の品々を募集し始めたので、私もいくらか募金を送りました。在宅勤務でも仕事に追われているのでしばらく外出したくなかったんですけどね。
私は食品雑貨の配達サービスを利用していますが、今は大半のスーパーやお店が無料で運んでくれています。

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 年齢子(ねずみ)
  • 性別
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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