• 2022.02.21
  • 犬たちとイギリスの女王…

ショップウィンドーに土産品として並ぶ王室のコーギーたち

イギリス国外なら、こんなニュースを耳にすることすらないかもしれませんが、ここ英国ではビッグニュースです。エリザベス女王が新たに「一般人」を迎えられました。小型犬を一匹、養子として引き取られたのです。
リッシーという名前で、つい先日バッキンガム宮殿に来たばかりの4歳のコッカー・スパニエルです。
エリザベス女王が現在飼われているコーギーたちに仲間入りをすることになります。
これまでコーギー一筋に飼い続けてきた女王ですが、今回は孫たちの説得に耳を貸されたようです。
すでにどこでも女王の後をついて回っているらしいリッシーですが、エリザベス女王がご自身の名前にちなんでこの名を付けられたのだとか。
先程お話したように、宮廷に新しくやって来たのは、これまで長年にわたり、合わせておよそ30匹も飼われてきた女王のお気に入りの犬種として有名なコーギーではありません。非常に優れた血統を引く4歳のコッカー・スパニエルで、権威ある大会で優勝し、女王にとって初めてのチャンピオンの猟犬となったほどです。

さて、注目すべき事柄として、イギリスでは今年、エリザベス2世の在位70周年を祝う「プラチナ・ジュビリー」が催されます。王室が発表した祝賀行事予定に沿って、プディング・コンテストや魅力的な行事の数々、特別休業の実施などが予定されています。
エリザベス女王は、父であるジョージ6世の逝去後、1952年2月6日に26歳で英国の女王に即位され、戴冠式はその翌年の1953年に執り行われました。
御年95歳の女王は、今年2月6日には英国君主として初めて在位70年を迎えられます。今回の一連の祝賀行事は、女王自身がクリスマスのスピーチで述べられた、人々の一体感を高めることを願うメッセージをさらに国民に広めることを目的としています。

クリスマス恒例のスピーチで、女王は、ジュビリーが「世界中の人々が一体感を味わえる機会となる」ことを願うと述べられていました。
ただ、このところ女王は医師に休養を勧められおり、どの行事に参加されるかは現時点ではまだわかりません。
国民の愛国心がうかがえる予定行事には、ジュビリー用に新しいプディングを作るという、国をあげてのコンテストも含まれており、バッキンガム宮殿の料理長や焼き菓子の専門家などで構成される審査員を迎え、テレビで放映されることになっています。
優勝したプディングのレシピは、誰でも作れるように一般公開されるそうです!
また、女王の本当の誕生日は4月なのですが、公的に祝う6月に大規模なパレードが予定されています。
王室の伝統に従い、エリザベス女王の誕生日は6月に祝うことになっているそうです。
また、何百年も前から始まった伝統を受け継ぎ、その夜は国じゅうの1,000を超える都市や町、村の家々に灯がともり、女王の誕生日を祝います。
同月にはBBC主催の「プラチナ・パーティ」と呼ばれるライブコンサートがバッキンガム宮殿にて開催され、エンターテイメント界の世界最高のスターたちが出演する予定です。
コンサートに続いて「ブロック・パーティ」が開かれ、一般市民は、大規模なジュビリー・ランチの祝典の一つとして企画される、こうしたコミュニティのパーティに申し込むことができます。
特に、ジョンソン首相が海外に対して門戸を開放し国内の規制をほぼ撤廃することを決定した今、開催されるイベントの数は数千にのぼると予想されます。
また、ロンドンでは、連邦諸国のアーティストたちが参加する公開ショーも行われ、創造性あふれる荘厳な祭典としてテレビで放映されます。
このほか、女王が戴冠式に着用した本物のドレスがウィンザー城に展示され、来城者なら誰でも見学できます。
私が知る限り、このドレスの展示は今回が初めてだそうで、これは是非とも見ておきたい一点です。

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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