今や世界中で多くの人が好むチョコレートですが、実はメキシコが発祥の国なんです。チョコレートの原料であるカカオの原産国で古代からカカオを栽培していたそうで、マヤ文明やアステカ文明の遺跡の壁画などからカカオが存在したことが実証されているそうです。
チョコレートを発明したのは、メキシコの熱帯低地から来たオルメカと呼ばれる人々だったそうです。(紀元前1500年頃) 古代メキシコではカカオは神様の食べ物とされ大変貴重なものでした。マヤ・アステカ時代では貨幣としても使われたようです。
そのチョコレートは16世紀のスペイン人による征服でヨーロッパへと広まりました。
そして一説には、日本人で初めてチョコレートを食べたのは支倉常長で、1617年にメキシコに渡った際に口にしたとされています。
そんな長い歴史のあるチョコレートについての博物館がメキシコシティにあります。
建物はそれほど大きくないですが、古い家をリフォームしたものでいい雰囲気です。
スペイン語での正式名はMUCHO Museo del Chocolate (Muchoは mundo chocolateの略)です。日本語のチョコレートは英語のChocolateに由来しますが、さらにその英語はスペイン語のChocolate(チョコラテ)に由来します。語源はナワトル語のXocolatl(ショコラトル)で苦い水という意味です。古代のチョコレートは今のように甘くなくスパイシーなものだったようです。砂糖が加えられたのはヨーロッパに広まってからだそうです。
館内にはカカオやチョコレートの歴史など様々な展示があります。残念ながら説明がスペイン語のみなのでスペイン語ができない私は理解できませんでしたが、展示には匂いを楽しむものやカカオの粉でお絵かきできるところがあったりするので十分楽しめました。
こちらは日本の陶器です。
1920年代の物のようです。日本の物が展示されているとは思わなかったので意外でした。
壁一面チョコレートの小さな部屋もあって、ここは人気のフォトスポットのようです。
壁のチョコレートはドクロでメキシコらしいデザイン。
1階にはカフェがあり、飲み物やチョコレートなどをいただけます。
壁の絵がとてもオシャレで印象的なカフェです。
カフェのみの利用もできるようなので、メキシコシティを訪れた際は観光の合間に立ち寄るのもいいかもしれません。
有名なカフェや大きな博物館もいいですが、せっかくカカオの原産国なので、まず少しここで歴史を学んでからチョコレートを楽しむのはいかがでしょうか。