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  • 2021.02.16
  • メキシコの長いクリスマスシーズン
メキシコはクリスマスシーズン中に年末年始があるという印象ですが、日本はクリスマスが終わると早々にクリスマス飾りを片付け新年を迎える準備をします。日本人にとってはクリスマスは単なる楽しいイベントで、恐らく新年が一年で最も大事な行事であるのとは違い、カトリック教徒が大半を占めるメキシコでは一年で最も重要な行事はクリスマスなのです。
メキシコのクリスマスシーズンは12月初旬から1月6日まで続きます。ただクリスマスの一番最後のイベントは2月2日にあるという本当に長い行事です。クリスマス飾りは11月下旬もしくは12月初旬から1月10日頃まで飾られています。日本もそうですが、日没時間が早い季節に煌びやかなクリスマスの飾りは明るく温かな気持ちにしてくれます。




デパートやショッピングモールには大きなツリーが飾られ、フォトスポットになっていたりサンタクロースと写真を撮れるところも多い

24日クリスマスイブは仕事は半日だけなのが一般的でスーパーやデパートは通常より数時間早く閉店、25日は仕事は休み、デパートや銀行含めほとんどは閉まっていますがお店によっては夕方頃から営業するところもあります。年末年始も同じく31日は仕事は半日、1月1日は休み、そして2日から通常に戻ります。大手スーパーやコンビニエンスストアは元旦も営業しています。日本人の私にとってはお正月があっさり過ぎてしまうのが少し残念です。やはり日本のお正月は厳かで独特の雰囲気があるなと改めて思います。休暇も日本では年末年始のお休みですが、メキシコではクリスマス休暇となり、企業によって若干異なるものの12月中旬からクリスマス過ぎまで休みになることが多いです。
そして日本とは真逆なのが、クリスマスは必ずと言っていいほど家族と過ごすこと。恋人と食事してイルミネーションを見に行くなんてことはありえません。その代わりといってはなんですが、大晦日は友人等とカウントダウンイベントに行ったりワイワイ過ごすことも多いようです。
メキシコのクリスマスは褐色の肌のマリアであるグアダルーペの聖母の祝祭やポサダから始まります。ポサダは12月16日から24日にかけてマリアとヨセフが出産のための場所を探し旅していた期間に行われるパーティーのこと。伝統的には宗教的意味合いが強く、元々は近所の人たちでマリアとヨセフが宿を探している場面を再現して祝うものです。最近ではもっとカジュアルになっていて、学校や会社でもこのポサダというクリスマスパーティーが催されます。2019年のクリスマスは私が住むマンションでも近所の人たちがポサダをしてくれました。みんなで食事を楽しみ、ポサダで歌う歌を一緒に歌い、子供も参加しているパーティーだったのでピニャータというくす玉割りもありました。このピニャータは子供の誕生日パーティーにもかかせないものです。誕生日のピニャータはキャラクターなどデザインも様々ですが、ポサダのピニャータは星型のものを使います。


ピニャータ(この時期はメキシコシティのレフォルマ通り沿いやスーパーにも飾られる)

小さい子から順番にピニャータを棒で叩き、中からお菓子が落ちてきたらみんなで一斉に拾います。子供たちがパーティーで一番楽しみにしているイベントです。
クリスマスイブの夜は家族が集まって祝うのですが、メキシコにもクリスマス料理があります。まずメインはパボ(七面鳥)に合いびき肉やスパイス、ドライフルーツなどを詰めて丸焼きにしたもの。ローストターキーと聞くとアメリカのクリスマス料理をイメージしてしまいますが、七面鳥はメキシコ原産でアステカ時代から食べられていたメキシコ料理なのだそうです。そしてロモという豚のひれ肉を焼いたもの、フルーツやナッツなどをクリームで合えたサラダ、ロメリート(おかひじきとじゃがいもをモレというチョコレートソースで煮込んだもの。コロッケのようなものにかけて食べる)バカラオという塩だらのトマト煮込み等、日本では食べられないメキシコ特有のお料理がたくさんあります。私は残念ながらまだこれらの料理を食べる機会に恵まれていませんがいつか絶対に試してみたいです。今回は我が家はパボのローストではなく丸鶏のローストを頂きました。クリスマス限定の味付けがされたものを購入しましたが、実はメキシコではクリスマスでなくても一年中どこのスーパーでも丸鶏のローストが売られています。そして日本と同じくクリスマスケーキも用意しましたが、メキシコでは日本でよく食べるようなクリスマスケーキは食べないようです。このクリスマス料理は大量に作っておき24日から数日に亘って食べられるので、日本でいうとお節料理のような感じですね。
クリスマス飾りはツリーの他にナシミエントというものがあります。これは誕生という意味のキリスト生誕を再現する飾りです。


ショッピングモールの大きなナシミエント


ツリー下に置かれることも多い

クリスマスまではまだ産まれていないキリストの人形は置かれていないことがほとんどです。
一般的にクリスマス飾りはデパートやショッピングモールで買うことが多いと思いますが、メキシコでは公園などの近くにも屋台が出るので散歩がてら覗いてみるのもオススメです。


メキシコシティ、リンコーン公園。ピニャータも売られている


手作りのナシミエント

メキシコの年末年始は伝統的な食事も特には無く決まった行事もありませんが、大晦日にブドウを12粒食べる習慣があります。この習慣は17世紀のスペインから伝わったもので、12粒は一年の12か月を表しており、年を越すときに新年の幸運を祈り12粒食べると願い事がかなうと言われています。メキシコシティでは毎年独立記念塔付近で盛大なカウントダウンイベントが催され、アーティストのコンサートなどがあり大勢の人と一緒に賑やかに新年を迎えることができます。今年はコロナウイルスでロックダウン中のためイベントは無く街は静かでしたが、テレビ局のスタジオからカウントダウンの生放送がありました。


テレビの生放送の様子 屋外でのイベントでもテレビでもカウントダウンの時はワインとブドウがかかせない

メキシコでは12月が一番犯罪が多くなるのですが、こういった大規模なイベントの場合は警察による警備も厳重で比較的安全に楽しめます。要注意なのがイベントがある場合はその付近が通行止めになるので、自家用車はもちろんタクシーですら近づけずかなり歩かなければならない可能性が高いこと。夜ということもあり、一本道を外れると危険なこともあるためやはり注意は必要です。
新年を迎えた1月6日はクリスマスシーズンで大事な東方の三賢人の日(Dia de los reyes magos)です。メキシコでは一般的にサンタクロースではなく、この日にプレゼントを貰います。これはキリスト誕生を祝うため遥々三人の賢人がやって来たとされる日。この三人はそれぞれ乳香、金、没薬を持ってきたため、この日に子供に3つの贈り物をするようになったそうです。とはいえ、メキシコでもサンタクロースは誰もが知っている存在。娘の幼稚園でもサンタクロース宛に手紙を書いたり、ショッピングモールでも手紙を書いてポストに入れられるようになっていたりします。そのため今はクリスマスと三賢人の日、2回プレゼントを貰える子供もたくさんいます。家庭によってはどちらかの日だけにプレゼントを贈るようにしていたり州によっても習慣が違っていたりするので、友達同士でもプレゼントを貰った日や数が違うことが多々あります。
そしてこの日にロスカ(またはロスカ デ レジェス)という王冠を模したパンを食べます。


ロスカ 一人用から大人数用まで様々


日本人が経営するベーカリーの抹茶クリーム入りロスカ

こちらのロスカも日本人経営のベーカリーのもの。伝統的なものではないですがとても可愛く特に子供は喜びます
このパンはみんなで切り分けて食べるのですが、中にはプラスチック製の子供のキリスト人形が入っており、この人形が当たった人はその年に幸運が訪れるとされています。


子供のキリスト人形

ただし、当たった人は2月2日にタマレスというトウモロコシ粉の蒸し料理をみんなにご馳走しないといけないというラッキーかどうかよく分からない習慣もあります。
この日でクリスマスに関連する行事は全て終了です。とっても長いメキシコのクリスマスシーズン。貯金をあまりしないというメキシコ人ですが、この時期はあまりない貯金を使ってでもクリスマスの用意をする人が多いとか。これも陽気な国民性ということでしょうか。日本とは全く違うクリスマスや年末年始も過ごしてみると楽しいものですね。

特派員

  • パドラ リボド 裕美
  • 年齢
  • 性別
  • 職業主婦

メキシコの首都、メキシコシティで夫と娘の3人暮らし。夫の仕事で来墨し、スペイン語はできないながらもママ友もでき、毎日を気ままに楽しんでいます。陽気で魅力的なメキシコのことをたくさん知ってもらいたいです!

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