• 2021.06.02
  • 母の日
5月10日は母の日でした。日本は5月の第2日曜日が母の日ですが、メキシコは毎年5月10日と決まっています。これは1922年にメキシコの新聞社が5月10日を母の日として祝おうと提案したのがきっかけだそうです。メキシコ人は何より家族を大切にしますが、特に母親は特別なようです。そのため毎年母の日は一大イベント。祝日ではないのですが、この日は仕事が午前中または昼過ぎまでだったり休日にしている会社もありますし、有給をとる人も多いようです。学校でも歌やカードをプレゼントしたりイベントがあるところもあります。メキシコは母の日のお祝いの昼食を家族みんなで食べることが多いため毎年レストランは大賑わい、道路も渋滞しているのがメキシコの母の日の光景です。今年もコロナ禍でしたが普段よりもレストランは人が多く、またテイクアウトやデリバリーの利用も多かったようでとても忙しそうでした。一緒に食事をしたりして過ごす以外にもカードやお花等をプレゼントしたりもします。日本ではカーネーションを贈るのが定番ですが、こちらではバラを贈るのが一般的なようです。また、母の日の前後はデパート等でセールが行われるためショッピングを楽しむお母さんたちの姿もよく見かけます。


母の日用のブーケ カーネーションではなくバラや様々な花が使われている

日本では大人の男性が母親が好きだなんてマザコンだと思われて女性に敬遠されてしまいそうですが、メキシコではもう立派な大人であっても母親が好きで大切にしているというのはごく普通のことです。日本でももちろんその気持ちに変わりはないと思いますが、心の中で思っていても言葉や態度に出すのは気恥ずかしい人が多いですよね。そこはやはり習慣や文化の違いなのでしょうが、母親にとっては子供がいくつになっても素直に愛情表現してくれることはやはり嬉しいだろうなと感じます。
こういった文化の背景にはメキシコ人のほとんどがカトリック教徒で、マリア信仰が強いことが影響しているのかもしれません。メキシコの聖母は褐色の肌をもち、グアダルーペの聖母と呼ばれます。教会だけでなく、広場や道端、タクシー乗り場等でよくグアダルーペの聖母の絵が飾られています。女の子の名前もマリアやグアダルーペは時代にあまり左右されず人気の名前のようです。


グアダルーペの聖母の絵

また母の日は朝からWhats App等の幼稚園やママ友のSNSグループにFeliz Dia De Las Madres!(母の日おめでとう)とメッセージを送りあったりします。日本だと家族のイベントであって、ママ友や職場でお祝いの言葉をかけられることはほとんどありませんが、メキシコではみんなで誰かのお母さんである女性を祝う日という雰囲気です。日本語だとお母さんありがとうですが、スペイン語だと母の日おめでとうなので言葉の違いというのもあります。国によって多少の違いはありますがお母さんに対する思いは世界共通ですね。

特派員

  • パドラ リボド 裕美
  • 年齢
  • 性別
  • 職業主婦

メキシコの首都、メキシコシティで夫と娘の3人暮らし。夫の仕事で来墨し、スペイン語はできないながらもママ友もでき、毎日を気ままに楽しんでいます。陽気で魅力的なメキシコのことをたくさん知ってもらいたいです!

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