フィナーレ・リーグレ考古学博物館もそのうちのひとつで、ここではガイド付きツアーや子ども向けのワークショップが開催されています。館内には、遺物や当時の生活の再現模型、様々な種類の出土品が展示されているほか、「さわってみよう」と書かれたキッズ向けの触覚エリア、予約制で学校やファミリー層に開放されている教育ワークショップ用の大きな部屋まであります。
織物から焼き物、玩具制作、ロック・ペインティング、果ては発掘ワークショップまで、どのアクティビティも年齢別に対応するよう設計されており、すべてのクラスで教育者や研究者、考古学者といった専門のスタッフが指導してくれます。
私は家族でロック・ペインティングのワークショップに参加しました。親子で一緒に取り組める、それは楽しいひとときでした。
ジェノヴァにもっと近い場所にあるのが、村役場の最上階にあるカンポモローネ市の古生物学・鉱物学博物館です。
1970年代に設立されたこの博物館は、3つの展示室に教育ラボ、視聴覚室と会議室を備えています。展示されている化石の大半はリグーリア‐ピエモンテ盆地で発見されたもので、常設コレクションはトータルで2,000点ほどに上るのだとか。
恐竜の標本が縮尺に合わせて復元され、それを展示するケースも作られました。一番大きな展示室はリグーリア州を中心とした人類の起源や進化をテーマとしていて、いろんな発見から推測できる我々の祖先の生活様式や集落を、模型を通じて再現しています。
一般公開中なら完全無料で入館できますし、音声案内を利用すれば、より理解を深めながら見学することも可能です。
視聴覚室では鉱物や化石にまつわるスライドや映像を上映しています。
併設されているラボラトリーは、先史時代の道具を通して、当時の人々の日常生活や仕事、サバイバル術などを子どもたちに教えるために作られました。
古生物学を教えるラボは1987年から運営され、現在では毎月または隔月に数回のクラスが開催されています。また、学生や子どもたち、家族連れを対象として、小麦の挽き方、斧を使った切り方、皮の剥離の仕方、陶芸や機織り、骨細工、先史時代ならではの形や色彩、炭化した果物や種子などを題材とした、様々な実践的なワークショップも行われています。
すべてのワークショップで、最初にいくつかの共通の説明があります。まずリグーリア州の人類の起源と先史時代でも特に重要な側面について解説があり、次いでその時代の能力の進化、使われていた道具とその機能、展示されている遺物を生み出す技術に関するスライドが上映されます。
この古生物学ラボラトリーは20年来、ESL(アース・サイエンス・ラボラトリー)との連携のもと、地球の中心部や地表の形状、鉱物、岩石の識別、堆積岩、火山現象、火成岩や水などのトピックについて研究し、学ぶ活動を学生たちに提供しています。
学生の年齢に応じた手法およびツールによって様々なテーマが展開され、探索されています。
参加者は終了時に、博物館で自分が開発した成果物はもちろんのこと、ラボラトリーの手引きも受け取って持ち帰ることができます。
さらに、カンポモローネ地区で現地調査を行い、ラボで分析した現象を直接観察することもできますよ。