• 2018.06.13
  • サッカー・ワールドカップ
毎年、ブラジルサッカーチャンピオンズリーグに参加して、戦い合う20チーム。試合の前や後に応援者の暴力争いがニュースになるものです。サッカーというスポーツなのに、ブラジル人は応援している自分のチームに熱が上がるのですね。しかし、ワールドカップの時だけは、ブラジル人みんなが一つのチームを応援します。ブラジル代表チームです。
ブラジルの試合の日には、緑と黄色に街が染まります。といったら、大げさかもしれませんが、街のビルの窓にブラジルの旗が貼られ、ブラジルのユニフォーム姿の人達を見かけます。


ワールドカップの期間には、ユニフォームだけではなく、ブラジル国旗の色である、緑、黄色、青色のT-シャツ、ビーチサンダル、バンダナ、帽子やキャップ、マニキュアも店や路面店で販売されます。旗を背中に覆って試合を見る人もいます。


ブラジル代表戦は、サッカーファンの人だけではなく、子供から大人まで、いつもはサッカーに関心のない者までが、試合を観賞します。選手達の素晴らしいゴールを見逃さないよう、ひと時もテレビの画面から目を離しません。ブラジル代表チームが得点を入れた瞬間はみんな一斉に「Gol!!!」と叫び、ラッパを鳴らしたり、爆竹を鳴らします。そして、面白いことに、試合が終わったら皆がまるで、サッカー専門家のように選手の動きやコーチの判断などをコメントしあいます。

この様に必死に見る試合は、一人で家で見るのはもったいなく、なるべく多くの人と見るのが楽しいのです。バールや軽食店には大きなテレビが設置され、客が飲んだり、食べながら試合を見れるように準備されます。子供たちがいる家庭では、お友達を家に誘って一緒に試合を見ます。もちろん、飲み物、おやつ、ポップコーン、サンドイッチ、ピザなどが用意されます。

そして、驚くことが一つあります。

ブラジル代表戦がある日には、みんなが試合を見れるように、学校の下校時間が変わったり、会社では試合の時間中は休憩になったり、早退、または半休日になったりします。中央銀行の指示で、銀行の営業時間が変わることもあります。 ブラジル人のサッカーに対する姿勢は、すごいですよね。

今回のワールドカップはロシアで開催され、ブラジル(ブラジリア)とロシア(モスクワ)の時差は6時間です。最初のグループ内の3試合はこちらの時間で午後3時が2試合、午前9時が1試合あり、やはり営業時間にかかわるようです。試合前の2,3時間は帰宅する人などでラッシュになり、試合の少し前は、道路が静まり返ります。

さあ、これから始まるワールドカップで、ブラジル代表チームはどんなプレーを披露するのでしょうか? とても楽しみです。

Boa sorte, Brasil! (Good luck, Brazil!)

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 年齢辰(たつ)
  • 性別女性
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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