• 2019.10.29
  • 結婚式
ブラジルで30年前までは、カトリック教会で式を挙げるのが普通でした。最近は、結婚式を挙げず、同居するカップルも多いようです。第一の理由として、式にお金が掛かるからです。最低賃金が約US$250のブラジルで、盛大に式を挙げるとUS$30,000以上は掛かるのです。以前とは違って式場などのスケールが随分違っているようです。今回はブラジルの結婚式をご紹介しましょう。


結婚すると決めたら、まず初めに市役所で結婚証明書を発行してもらえるよう、申請する必要があります。結婚予定日の30日前に役場に必要な書類を持っていき、証人となる2人に立ち合ってもらいます。結婚証明が発行される日には小さなセレモニーが役場で行われます。新郎新婦の希望であれば、教会やパーティー会場で行われることもあります。費用はそれぞれ異なります。この小さなセレモニーは役場の落ち着いた一室で行われ、バイオリンの演奏などがあり、指輪交換があり、役場の人から結婚証明書が渡されます。10人程出席することができ、時間的にも30分程で短いのですが、とても感動的です。この日から出生証明書は無効となり、代わりに結婚証明書を使用することになります。国の定めにより、2人は夫婦となるのです。


ブラジルではカトリック教会で結婚式を挙げます。ウエディングロードを父親と歩くのを夢見る女性も多いことでしょう。真っ白なドレスを着て神の前で残りの人生を夫婦仲良くする事を誓うのです。カトリック教会で式を挙げるには、新郎新婦とも洗礼を受けていなければなりません。夫婦になることとはどういうことなのか。などのお説教もあり、結婚前は教会に通い、カトリックの教えを再度確認します。教会での結婚セレモニーはとても美しく、生演奏やコーラスも雇い、より豪華にすることもできます。費用は教会によって異なるようです。伝統的で人気な教会ほど、お花のデコレーションをはじめ、全てが他より高額のようです。写真の教会は天井の絵がとても美しいことから、結婚式の日にはウエディングロードは鏡張りになります。



教会でのセレモニーは1時間程で終わります。式が終わったら、パーティー場に向かい、ディナーをしながらのパーティーが行われます。進め方はいろいろですが、一般は、新郎が挨拶をし、シャンパンで乾杯します。新郎新婦の初のお披露目ダンスも一曲行います。ワルツを踊ることが多かったのですが、最近では本人が選んだ曲を踊るようです。ビュッフェ式のディナーが定番で、出席者も自由に会場を歩くことができ、親戚や友達との再会を楽しみ、話がはずみます。ケーキカットが終わったら、夜通し踊りが始まります。



生バンドがステージに立って、盛り上げてくれます。ハイヒールを履いている女性にはビーチサンダルが配られ、足を痛めることなく、ダンスが楽しめます。会場はまるでクラブのように踊る人で一杯になります。「踊ったことない」など言わず、好きなようにリズムをとって楽しめば良いのです。踊りに参加することでパーティーを盛り上げていくのです。
おしゃれして、飲んで食事をし、踊ってお祝う。
皆と一緒に楽しく過ごすひと時。ブラジルらしい結婚式です。

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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