• 2021.12.03
  • パンデミック中に入院
先日家族の一員が病院にお世話になりました。数か月前から予定していた手術でした。医師、看護師、病院で働く皆さんのお陰で今は順調に回復してます。今回は、お世話になった病院での現状をお伝えしたいと思います。
先ず、予定された手術日の3日前に病院で新型コロナウイルス感染症を診断するためのPCR検査を受けることが必要です。陰性であれば予定通り手術ができます。
病院ではあらゆる場所にアルコールジェルが設置してます。病院入口を始め、各廊下、エレベーターホールなどです。病室にも設置してあり、医師や看護師も病室の出入りに必ずアルコールジェルを使用してました。布製のマスクを着用して病院に行くと、サージカルマスクを着用するよう受付で手渡されます。


手術日には付添人が待機室で待ちます。付添人はPCR検査を受ける必要はありませんが、マスクの着用が必要です。手術が終わると医師からのお話があります。患者が集中治療室(ICU)に移動したら一目会えるように手配してくれます。集中治療室に入る前には持ち物を全てロッカーに預け、手を洗ってから入ります。その後は病室に移るまで患者とは会えません。毎日午後5時頃に医師からの電話連絡があり経過を知らせてくれます。ICUでは面会はできません。
今回お世話になった病院ではICU でも個室のようになっていました。びっくりしたのはテレビがついていることでした。ドアがある壁はガラス張りでブラインドがついてました。看護師が廊下からでも中の様子がうかがえるようになってます。コロナ禍の前は、ICU での面会時間があったそうです。


病室に移れるようになると、病院からの連絡があり、手続きが必要になります。個室だと、付添人が一人寝泊りできます。ブラジルの高齢者の法令で、60歳以上の患者には付添人がつく権利があります。しかし医師の判断で、患者の病状によっては付添人がつけないこともあります。病院は付添人が泊まれるようにベッドのシーツ、毛布やタオルなどを提供します。食事も3食病院が付添人に出すようになってます。私立病院では健康保険プランが付添人の支払いをします。残念ながら、このような法令があるにも関わらず、多くの公立病院では患者を診るのが精いっぱいで付添人への気配りはできないのが現状だそうです。


付添人の食事は個室で患者と一緒にするのが普通ですが、コロナ禍の為、付添人は病院内ではずっとマスクをしていなければならない事で、食事は病院の食堂でするように言われます。病院の食堂はお洒落なデコレーションで気持ちよく食事ができるようになってます。今は2人用のテーブルにも一人しか座れないので皆黙ったまま食事をしてます。
入院すると、早朝の4時半に看護師が検温などのチェックにきます。1日中、採血、薬、検温、検査などど何度も部屋に来ます。回診は午前中です。食事は朝7時の朝食の後、昼食、午後のおやつ、夕食、夜のおやつです。栄養士は2日に一回、リハビリの先生は毎日来ます。部屋の掃除も毎日です。
現在、付添人は決まった人一人です。多数の人が病院を出入りするのを避けるためです。個室でも面会は禁じられてます。今は携帯でビデオコールができるので、面会ができなくても様子がうかがえるので良いですね。
退院日は患者だけではなく、きっと医師や看護師も嬉しい日。
ありがとうございました。

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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