• 2024.10.16
  • メトロ50周年
サンパウロ市の地下鉄が最初に操業したのが、Vila Mariana (ヴィラ・マリア―ナ)とJabaquara (ジャバクアラ)の区間です。1974年9月でした。今年で50周年を迎えました。Metrôとして知られています、Companhia do Metropolitano de São Paulo が操業しています。
現在の総延長距離は104,4kmで6路線あり91駅です。パンデミック前には一日のメトロの利用者は400万人でしたが、現在では500万人です。その中でもサンパウロ市の中心にあるSé(セ)駅だけで利用者は1日あたり41万5千人です。


地下鉄のラインは色分けされていますので、地図も見やすいです。
ライン1-青色
ライン2-緑色
ライン3-赤色
ライン4-黄色(Via Quatro 社によって操作されている)
ライン5-薄紫色(Via Mobilidade 社によって操作されている)
ライン15-銀色
ライン4と5以外はMetrô社(サンパウロ州がコントロールしています)が操業しています。


2018年に開通したライン5を先日利用してきました。モエマ地区にあるEucaliptos 駅で降りてみました。ホームは他よりも幅広く取っていました。ガラスのスライド式ホームドアが設置されていました。乗客の線路転落事故を防ぐためでしょう。以前利用した黄色のラインにも設置されていました。



地下にも売店があり、利用者も多いそうです。地下鉄の電車内では壊れた座席などもなく、落書きもされていません。ごみも落ちていなくてきれいです。アナウンスはポルトガル語と英語でされています。ライン5の電車に乗った時に気がついた事は、車両と車両の連結部、いわゆる「つなぎ目」にはドアがない事でした。ドアがなくて筒抜けになっていました。少し解放感が感じられました。
駅の出入り口もガラス張りでモダンな感じでした。自転車を預ける場所や雨傘を自動でレンタルする場所などがありました。


メトロの落とし物、忘れ物を全て預かるのはセ駅です。全ての遺失物が登録されているので、インターネットまたは電話で忘れ物を探す事もできます。60日間保管してくれるそうです。先日テレビの取材で見たのですが、忘れ物にはベビーカー、杖、剣などもあり、入れ歯があったこともあるそうです。忘れ物を取りに来た乗客の話を聞くのも面白いと従業員が話していました。


切符は市バスと地下鉄が利用できるカードを使用することが普通ですが、窓口で切符を購入することもできます。切符はQRコードが印刷されたものです。購入して3日以内に使用することを薦めています。

こんなに便利な地下鉄ですが、工事中にはトラブルや事故が全くなかったわけではありません。2007年にライン4の工事中に直径80mの大きな穴が開き、作業人や通行員も含めて7人が死亡しました。残念で悲しい事件でした。「地下鉄道の工事が始まる日が確定されても、完成する日はいつかわからない。」と言っても良いほど、地下鉄道の工事にはいろんなトラブルがあって大変です。サンパウロ市民にはまだまだ地下鉄道が足りません。安全にそしてより早く工事が進んでいくことを祈るばかりです。
これからどんどん良くなっていくことを希望しながら、50周年おめでとうございます!

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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