• 2016.10.11
  • テレビ番組のお話
オーストラリアのテレビ番組についてご紹介します。

「Bachelor Australia 2016」という番組で、恋人募集中の一人のBachelor (独身男性)を巡って一般応募から選ばれた美女たちが競い、最後に男性が一人を恋人として選ぶ番組で、2016とついているように、毎年違う出場者が出て放映されている番組です。このショーはイギリスやアメリカでもそれぞれの国で作られ放映されています。

今年の出場者女性は総勢25人。彼女達は事前にどの男性がBachelorとして出てくるのか顔も知りません。女性の年齢は23歳くらいから30前後までとそれぞれです。

そして2016年の主役の独身男性はリッチーという愛称のリチャードさん、30歳。彼は前回「Bachelorette 2015」という一人の独身女性が男性一人を選ぶ逆バージョンの番組に出演し、最後の3人まで残った男性です。最終的に彼は選ばれなかったのですが、鍛えた体に、性格も人当たりも良くさわやかな好青年といった感じで国民からも好印象の彼でした。

一人の男性を巡って女性達が競争心や嫉妬心をメラメラ燃やせられるだけの男性でないと番組も盛り上がりませんので、男性もそれなりにルックスのいい人が毎年出場しています。女性も美女揃いで選ぶ男性のほうも迷ってしまうくらいです。

放映第一回目は出場者の女性が一人ずつリムジンから降りてきて、リッチーに自己紹介を兼ねての挨拶をします。週2回の放映で、約2か月の放映ですが、番組では毎回彼女達の一人をシングルデートに誘いデートをしたり、グループデートという何人かの女性と同時にデートやゲームをしたりして、リッチーも出場者がどういう子なのかを知っていき、番組の最後にはローズセレモニーと言って、リッチーが選んだ女性一人一人に赤いバラを渡していきます。バラを差し出されなかった女性が退場し、最終的に一人が残るというわけです。

女性達は番組の収録期間中は大きな別荘のような家に皆で住み、ソーシャルネットワークなどに自身や番組の事を投稿することや、外部とのコンタクトも禁止されているそうです。出演料も出ますので、リッチーから選ばれ続ければそれだけテレビに出れるので、そのためにがんばっている子や、ここでメディアに名前を売り出したい子もいるそうです。そしてもちろん、彼に恋をして絶対に彼を手に入れたい!と頑張っている女性達もたくさんいます。一人の男性を巡ってライバル達が一つ屋根の下に住み、あれこれと起こるハプニングは観ていて面白いです。また、今回この番組が始まって以来初めての出来事で、一人の女性がリッチーが差し出したバラを受け取らず、自分から断ったというハプニングもありました。

毎週毎週次々と出場者が去っていき、最後3人まで選ばれると、その3人の女性の親、兄弟に会いに行きます。そして最終回、2人のうちどちらかを選ぶ前に、今度はそれぞれの女性がリッチーの親、兄弟に会います。

今回残った女性二人のうちの一人は、ニッキーというリッチーと同じ州に住むカントリーガールです。といってもおしゃれで綺麗な女性で、素朴で性格も良くて、視聴者もいい選択!と納得の、とても素敵な女性です。出場者たちとの共同生活の中でも他人の悪口も言わないいい子でした。最終回でリッチーのお母さんに会いましたが、お母さんも彼女のことを気に入っていました。

そしてもう一人の女性がアレックスという5歳児のかわいい男の子を持つシングルマザーです。彼女もスタイル抜群で、綺麗ですが、前者の子よりも多少クセがあり、視聴者からはあまり好かれていませんでした。共同生活の中でも泣いたり嫉妬したり落ち込んだりと感情の激しい部分もありましたが、それだけアレックスが彼に夢中というのも視聴者にも伝わってきました。

そして彼の心を射止めたラッキーガーはアレックスでした。放映終了後、視聴者がソーシャルネットワークやメディア上で、「彼の選択は大きなミスだ!」「絶対後悔する!」「まぬけな男だ!」「ニッキーにはもっといい男が適している」「来年はニッキーのBacheloretteの番組を作って!」などなど、たくさんのコメントを残し、オーストラリア中から避難を浴び、瞬く間に「オーストラリアのテレビ界で今一番嫌われている男」のレッテルを貼られてしまいました。二人と二人の家族が幸せならそれでいいのですが、他人事でもお節介についつい口を出したくなる人がいるのはどこの国でも共通のようですね。

photo1
女性週刊誌にも大々的に取りざたされています。(最終回放映前の週刊誌。“Yes, He is Married!”となっておりますが、実際にはリッチーはまだアレックスとは結婚していません。あくまでもよくある週刊誌の憶測情報です)



特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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