オーストラリアのこだわりの品 : その1|菅沼 千栄子(旧姓 名倉)|ナレッジワールドネットワーク|アクティビティ|ナレッジキャピタル

  • 2016.10.25
  • オーストラリアのこだわりの品 : その1
日本でもどの国でも昔から愛され続けている商品というものがありますが、オーストラリアにも昔から家庭で愛用され続けている人気の商品があります。今回はそのうちの一つ、“ Lucas’ Papaw Ointment” をご紹介します。クイーンズランド州のブリスベンで作られている発酵させたパパイヤ(ポーポー)から作られた軟膏です。赤い容器に黒い文字で飾り気もなくシンプルな容器に入ったこの商品、実はオーストラリア国内のセレブやモデルから海外の有名なモデルやセレブ、メイクアップアーティスト達も愛用している人気の商品なのです。日本でも人気のオージーモデル、ミランダ・カーも愛用していることで有名ですがオージー女子には定番中の定番の品です。そんな “ Lucas’Papaw Ointment”も今から105年以上も前、家族経営で始めた小さな会社からのスタートでした。今では誰もが知っており、やけどや切り傷、肌荒れなど何かあったときは「ポーポークリームを塗っておけば大丈夫!」と言われるくらいオーストラリアの家庭で親しまれている軟膏です。用途は切り傷、やけど、虫刺され、ひび割れ、手荒れ、乾燥による肌荒れ、乾燥による肌のかゆみ、赤ちゃんのおむつかぶれなどなど。オージーの女の子達はリップクリームとしても使用しています。

先祖にあたるDr.Lucas(ルーカス博士)が開発したもので、そのまま商品名としても使われています。現在の経営者もその彼の孫の孫のそのまた孫にあたる娘がこの会社の役員を務めています。Dr.Lucasから受け継いだ秘伝の方法のままずっと変わらず作り続けられているそうです。パパイヤはもちろんもこと、入っているすべての成分、そして容器までもすべてがオーストラリア産というこだわりです。質の良いパパイヤだけを使い、いまだに手作業で一つ一つ皮をむいているというこだわりもあります。売り上げが伸びると機械で生産してしまったり、容器も輸入品の安価なものに変えてしまったりする会社も多い中、この頑固なこだわりこそ100年以上たっても人気の秘訣なのでしょう。

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こちらは15g入りのリップクリームとして便利な一番小さいチューブタイプ。その他25g入りチューブや、ジャー(筒形容器)入りもあります。

そして気になる中身ですが、ほんのり黄色オレンジ色がかった半透明な固めのジェルのようなクリームで、ヴァセリンに似た質感です。私が持っているタイプ(写真上)は唇に塗りやすいような形にできている小さなチューブのものです。リップクリームとして使うとたしかに長時間潤いが続きます。なんとなく少しプロポリスのような香りに感じますが、香りはかすかにするだけなので気になるほどではありませんでした。たしかにバッグに一つあると便利な物かもしれません。かさばらないのでお土産にもいいですね。

少し余談ですが、ここ最近このLucas Papaw Ointmentが中国で大人気となり、オーストラリアに来た中国人の旅行客がこぞってまとめ買いをしているそうです。大量に購入してインターネットで販売している人も多いとのこと。そのおかげで最近この会社もさらに大きな工場へ移転をし、一日にチューブ入り4万個と筒形容器入りを1万5千個も生産するくらいの大忙しだそうです。ここまで人気になった理由は、世界で有名なセレブやモデルが使っているという話題性のほかに、大量生産やコピー商品などがあふれる中国で、100年以上の歴史をもつ家族経営の小さな会社が伝統的な製造方法で一つ一つ丁寧に作っているという背景が中国人にうけた理由ではないかと言われています。景気がいい中国では安価なものより、より安全なものをという意識が広まってきているので、なおさらこういった商品が人気になるのだと思います。ただ、あまりにも売れてしまってそのうち質が落ちなければいいですけれど、と勝手に心配してしまいます。こういった状況でもこのままずっと意地を張ってこだわり続けて欲しいものです。

またオーストラリアの自慢のこだわりの品々をご紹介します。


特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 年齢丑(うし)
  • 性別女性
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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