• 2018.05.15
  • Where are the people?? -一大イベントの裏側
今年4月にここゴールドコーストでCommonwealth Game (コモンウェルスゲーム)が開催されました。コモンウェルスゲームとはイギリス連邦に属する約70の国や地域が参加し約6600人の選手が競い合う4年毎に開催されるオリンピックのようなスポーツ競技大会です。4月4日から4月14日の11日間、開会、閉会式が行われたカラーラスタジアムを中心に17カ所の会場にて競技が行われました。100万人以上の人々が観戦チケットを購入しており、1万5千人のボランティア、3500の報道関係者も集まり、15億人がテレビで観戦するだろうと言われ、まさに町を挙げての一大イベントです。イギリスのチャールズ皇太子もご出席されるとのことで高速道路も交通規制が入り、会場近辺でも一部立ち入り禁止地区も設置されたため、地元住民はこの期間中の通勤、通学を心配しておりました。

開催前は私も知人、友人などとこの交通規制での影響についての話題で持ち切りでした。車通勤の人はこの渋滞を見込んで普段より何時間早く出発するか、などお互い聞きあったりしていました。また、この交通規制による渋滞を見込んで、一部の企業では通勤が困難となりうる社員を自宅勤務にさせたり、営業時間の変更をしたり、オフィスは閉めてメールや電話での受付のみでの対応をしたり、運送関係の会社は納期遅延を告知したり、また幼稚園などの施設もこの期間は閉鎖するなどの対策をとっておりました。

そしていざ開幕、皆が心配していた渋滞はどこへ?? 

普段より2時間前に出勤したにも関わらず道はがらがらだったという人が結構いました。私は今は通勤はしておりませんが、ゲーム期間中に買い物などの用で車で出かけましたが普段と変わらず渋滞もなかったため、もうゲームは始まっているんだよね?と思うくらいでした。競技会場近辺などは多少の渋滞はあったものの、通勤、通学には影響はなかったため皆拍子抜けしてしまいました。大型ショッピングセンターも普段より若干混んでいる位で、街を歩いている人やバス、電車、トラムを利用する人の数も予想外の少なさだったそうです。サーファーズパラダイスやブロードビーチのゴールドコースト主要の観光地のホテルも空いていたらしく、一部のレストランは混み合っていましたが、逆にまったく人が入らなかった店もあったそうです。

”Where are the people?"  人々はどこへ??というタイトルで書かれた新聞記事には、いつも常連や観光客でにぎわうサーファーズパラダイスのとあるカフェではゲーム期間中、一日の売り上げが$150(約13000円)しかいかなかった日もあったり、レンタルバイク屋では通常の半分の売り上げだったり、タクシー運転手も町がとても静かだったとコメントしておりました。この予想外の展開、コモンウェルス開催に伴った交通規制の注意喚起で、大混雑を予想し、市ではこの期間は混雑から離れたほうがいいと住民に説得していたことも原因の一つではないかとも記載されておりました。

予想外の結果に終わりましたがテロなどの事件もなく無事に閉会式を迎えました。

ただ、一件事件が起きたことといえば、アフリカ出身の選手ら12名が行方不明になっているとニュースで報道されたことです。主催側によると、4月12日にルワンダとウガンダの選手らが失踪した可能性があるとのことでした。政情が不安定な国なだけにこの機会を狙って亡命を企てたかもしれません。

これもまさに “where are the people??” ですね。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 年齢丑(うし)
  • 性別女性
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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