オーストラリアでビジネスを始める:その2|菅沼 千栄子(旧姓 名倉)|ナレッジワールドネットワーク|アクティビティ|ナレッジキャピタル

  • 2019.07.18
  • オーストラリアでビジネスを始める:その2
前回はABN(Australian Business Number) を取得し、会社名を登録するまでのステップをご紹介いたしました。ビジネス運営の準備ができ実際に販売をして収入を得ると所得税の申告の義務も生まれます。確定申告(オーストラリアではタックスリターンと言います)は個人事業主はもちろん、会社勤めの人でも個人のものとしてのタックスリターンを行わなければなりません。要はオーストラリアで収入がある人は全員行わなければいけないのです。
オーストラリアの会計年度は日本とは異なり7月1日から6月30日までですが、この一年分の収入に対しての申告を行います。企業に勤務している人は日本と同様にオーストラリア政府が定めた税率の所得税を差し引かれた給与を支払われますが、タックスリターンにより経費として申告できるものは課税対象外として計上していき、税金を多く支払い過ぎていた場合は税金が払い戻され、逆に足りなかった場合は追加納税することになります。ボーナス制度を取っている企業が少ないオーストラリアではこのタックスリターンの税金払い戻しが自分にとってちょっとした臨時収入となるのです。
話がそれてしまいましたが、所得税を毎回差し引かれている雇用者と違い一年分の所得税を支払っていない個人事業主や企業は各自支払わなければいけない税金をおおまかに計算して確保しておかないと急な出費となり万が一支払えないなどといったことになりかねません。
所得の申告同様、経費の申請も行います。タックスリターンはオーストラリア政府のウェブサイトから自分で行う人と手数料を支払い会計士に代行で申告してもらう場合とがあります。私は会社勤めとABNとの2つの収入があるので自分で申告はせずいつも決まった会計士にお願いしているのですが、申告の際はたくさんの領収書をどっさりとまとめて持っていきます。もしかしたら経費対象になるかもと思われる領収書も保管しておき、会計士さんに聞きながら経費計上できるものはできるだけしてもらい申告をしていただいています。
年間の売り上げが75000ドルを超える場合はGST (オーストラリアの10%の物品、サービス税)も政府に支払わなくてはなりません。7月から9月、10月から12月、1月から3月、4月から6月と4期に分け、4か月に一度GSTを支払います。GSTの支払いも、販売した際に徴収したGSTの合計から経費で支払ったGSTの合計を差し引いた金額を支払うことになります。
申請と支払いはATO (Australia Taxation Office) のウェブサイトからすることができます。サイトにログインできるアカウントを作成し、GST申告ページにアクセスし、そこにそれぞれの金額を入力すると支払うべきGSTが算出され、クレジットカードやBPAYで支払いうというステップになります。
不明な点などあればATOのカスタマーサービスへ電話をして聞くこともできます。わからないことが多くて不安もありますが、最初の一歩を踏み出してしまえばあとは何とかなるもの。。陽気で気楽で時間にもルーズな人が多いオーストラリア人でもビジネスをスタートできる自由の国。たくさんの日本人の方もビジネスを興して活躍しております。
オーストラリアは2018年にインターネットなどで海外から買い物をする場合10%のGSTを課税するようになりました。これはオーストラリア国内の小売業を守り、オーストラリア国内の業者への需要を増やす目的の一つなのでしょうか。そうはいってもAmazonやebayなどの大手ショッピングサイトではまだまだ海外からの商品のほうが種類も品数も多いのが現状です。これからもっとオーストラリア国内のビジネスが活気づいてくれればいいなと思います。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 年齢丑(うし)
  • 性別女性
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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