• 2019.09.04
  • オーストラリアのたばこ事情
オーストラリアで販売しているタバコの価格を日本の知人に言うと本当にびっくりされます。というのもタバコの値段が本当に高いからです。オーストラリアは2008年からタバコの価格が倍になり、今は世界で一番高価と言われています。例えばMarlboro 25本入りが一箱$34.95します。今は円高ですが1ドル80円で計算しても日本円で約2796円です。一箱で、です!巻きタバコのほうが若干安いそうですがそれでもかなりの高額です。私がオーストラリアに初めて来た時、器用に手でタバコを巻いている人をよく見かけ、日本にはあまりない光景でしたのでびっくりしましたがこれも箱入りのたばこが高いから少しでも節約につながるために巻きたばこを選んで吸っているのではないでしょうか。タバコはタバコ屋や、スーパーマーケット、セブンイレブンのようなコンビニ、ガソリンスタンドに設置されているキオスク、パブの自動販売機などで販売しています。日本のように街の中にたばこの自動販売機などはありません。そしていつの日からかタバコが陳列されている棚にシャッターや扉などを付け見えないようにして販売しているのです。ですので店の人に中を見せてもらうかもしくは “〇〇下さい”(特定の銘柄)を言って買うしくみになっています。また年齢確認も人によっては行われます。棚に商品が並んでいるのに隠されていてそれを購入するのって何だか買ってはいけないものを買うような気分にさせます。できるだけ子供の目にも入らないようにと、こうやって喫煙者を減らしていこうとしているのでしょうか。WHOが2018年に発表した世界の喫煙者数のランキングではオーストラリア男性は133位と先進国の中ではほぼ最下位に位置してるのに対して、女性の場合は52位とかなり高めで正直びっくりしました。ちなみに日本の女性喫煙者数は55位なので日本の女性よりオーストラリア女性の喫煙者率が多いということになります。ただ一日何本吸うかなどの本数までは統計で出ていないのでさすがに一日一箱、二箱吸うヘビースモーカーは少ないのではないでしょうか。二箱吸ったらたばこ代だけで一日5千円以上使うということになりますから。。私の周りには喫煙者がほとんどいないのですが、吸う人でも一日5本から10本弱という人が大半のような気がします。私の周りの日本人の方も以前は吸っていたけどオーストラリアに来て辞めたという人がほとんどです。やはりタバコの値段が高額なのと、吸える場所が限られており、なんとなくタバコを毛嫌いする人が日本よりも多く目立つので吸いづらくなってきたという理由だからだと思います。オーストラリアは一部の高級カジノルームを除いて飲食店、ホテル、居住建物以外の建物内はすべて禁煙です。レストランやカフェ室内に喫煙ルームなどありません。建物の外で吸わなければいけませんが外ではどこで吸ってもいいかというと、これも規制があり、細かいルールは州によって異なりますが、例えば居住建物以外の建物5メートル以内での喫煙は禁止されており、その他ビーチの旗と旗の間や子供の公園の10メートル以内の範囲、幼稚園、公共バスなどの乗り場から5メートル以内の場所、老人ホームの建物から5メートル以内の範囲は禁止などと細かく規制されています。ここまでの厳しい規制はタバコを吸うなら吸わない人、特に子供や老人を一番に配慮して吸うべきという訴えによるものだと思います。こういった流れでタバコは外で吸うものみたいな風習になっているので家の中でタバコを吸っているという人もほとんど見たことがありません。こんなにタバコが高いなら国外からたくさん持ってこようと思ってしまうかもしれませんが、ここもちゃんと規制がかかっており、18歳以上の一人の人が持ち込める量は25グラムもしくはそれとほぼ同量の未開封の25本のたばこのみ持ち込み可能で、それ以上の量を持ち込む場合はタバコ税が発生します。たばこ税は20本あたり約14ドル(1120円)ですのでオーストラリア国内で購入するよりは安いですが、決して安い金額ではありません。これからますます高値になり吸いづらくなってくる社会ですが健康のことを考えるとタバコは百害あって一利なしと言いますしここまで高額だと辞めたら年間にしてもかなりの節約につながるのではないでしょうか。という私も実はずっと昔は喫煙者だった一人です。


たばこを販売している店内。タバコが陳列されているのが黄色い扉で見えないようになっています。上には “Smoking Kills” “吸ったら死ぬよ”とうメッセージが。もし辞めたければここに電話していった専用の電話番号まで出ています。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 年齢丑(うし)
  • 性別女性
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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