• 2020.09.18
  • オーストラリアのエシカルグッズ
皆さん、エシカル(ethical)という言葉聞いたことがありますか?ethicalとは倫理的なという意味の英語ですが、最近では環境保全や社会貢献というニュアンスでも捉えられている言葉です。環境や社会に配慮をした商品を選び消費していくことをエシカル消費とも呼んでいます。例えば普段使っている洗濯洗剤や食器洗剤を天然成分のものに切り替えることで有害な化学物質で水が汚染されるのを防ぐことができたり、エコバッグを使うことでプラスチックバッグ廃止運動に貢献出来たりなど、エシカル消費をすることで環境や社会問題の改善の取り組みに協力できることになります。またフェアトレードといって、発展途上国で作られた製品を適正な価格で購入することにより、低賃金で働かされている労働者の生活水準を上げ、地位向上の手助けができることもエシカル消費につながります。オーストラリアでは日本よりも一足早くエシカル消費に注目しており、毎年どんどん新しいエシカルグッズができ、消費も増えています。今回はそんなエシカルな、環境にも身体にも優しく、社会や地域に配慮した商品で尚且つ見た目もおしゃれな商品を扱っている”biome”というショップをご紹介します。場所はちょっと高級なスーパーマーケットとして知られるフェリーロードマーケット(Ferry Road Market)があるショッピングセンターの一角にあります。店内のものすべてエシカルグッズで埋め尽くされています。店に入るとアロマのいい香りが漂い、おしゃれでセンスの良い商品がずらっと並んでいます。商品の半分以上はオーストラリア製かニュージーランド製です。この店ではリサイクルのためのごみの無料回収サービスも行っています。この店で買った商品の不要なパッケージや、シャンプーボトルやスプレー缶以外の化粧品の容器、ペン、鉛筆、マーカー、歯ブラシ、歯磨き粉のチューブなど中身が入っていないものはリサイクルとして回収してくれます。販売しているものは体や環境に害のある成分無添加のスキンケア商品や洗剤、再利用可能なストローやコーヒーカップ、エコバッグ、エコラップと呼ばれている布にビーワックス(蜂の蝋)をコーティングした洗って使いまわしができるラップや布製の野菜保存袋、赤ちゃん用のスキンケア用品や布おむつ、麻やオーガニックコットンを使用した衣類など様々なものが売られています。また、環境問題や動物保護などを子供に伝えるための絵本も販売されています。その他、自分で手作りしたクリームや洗剤などを入れる再利用可能な空のボトルや容器も販売しています。この手のものはゴールドコーストで販売している店はいくつもありますが、ここは種類が豊富で見ているだけでも楽しいです。



(左):今回ご紹介するお店 “biome”
(右):店内は奥行きがありエシカルグッズがぎっしりと並んでいます。



(左):ステンレス製や有害なプラスチックBPAを使用しないお弁当箱。こちらではお弁当箱をランチボックスと言いますが最近は“Bento-Box”と名付けられているものをよく見かけます。
(右):ステンレス製のストローや水筒、お弁当箱を入れる袋など。ストローは持ち運べるように布製の巾着袋も販売しています。



(左):ビーワックス(蜂の蝋)で作られたクレヨン。万が一子供が口にいれても問題ないように安全な成分だけでできています。
(右):こちらも歯が生え始めた赤ちゃんが口に入れても安全な自然のゴムで作られたおもちゃです。



(左):水道の蛇口のようなものには、ヘンプオイル(麻から採れたオイル)やウィッチヘーゼル(収れん効果のある植物エキス)などが入っていて自分で容器を持参し好きな量だけ購入することができ、容器の無駄使いも省けます。
(右):卵のケースに入った卵の形をした可愛い石鹸。こちらも全て自然から採れた材料だけで作られたケミカルフリーの石鹸です。プレゼントにもよさそうです。



(左):環境問題やごみ問題を絵本でわかりやすく子供達に教えることができます。こういった絵本がもっと世界中に広まればいいですね。
(右):以前もご紹介したビーワックス(蜂の蝋)でコーティングしたエコラップ。フルーツや野菜をそのまま包んだり、食器のラップ変わりに利用できます。洗って再利用可能。



私が今回購入したものは、ウィートバッグという、中に天然の麦が入っていている細長い大きなお手玉のようなものです。通常売られているのは無地で特別おしゃれでもないものですが、こんなおしゃれな柄のものを発見しました。電子レンジで温め肩に乗せたり、冷蔵庫で冷やして使ったりと使い道豊富。私は主に温めて肩コリや目の疲れに使っていますが、蒸しタオルのようにじんわりと温かくてとても気持ちが良いです。天然のラベンダーも入っているのでほんのりいい香りもします。
普段使っている日用品を少しずつでもエシカルグッズに変えていくことで、環境問題や社会問題の貢献につながります。こういった商品と商品を販売するお店がこれからどんどん増えていくといいですね。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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