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  • 2018.06.26
  • イワシ祭り
6月12日は、リスボンの祭日、聖アントニオ祭。日本人には、別名イワシ祭とも言われてます。
その名の通り、リスボンの旧市街あちこちでイワシが焼かれ、リスボンがイワシの匂いに包まれる一日であります。


聖アントニオは、ポルトガル以外では、パドバの聖アントニオとして知られていますが、それは彼がイタリアのパドバで亡くなった事にちなんでつけられた言い方であり、実際彼は、ポルトガルのリスボン生まれで、リスボンの守護聖人です。今では、彼が生まれた場所の跡地には、小さな教会が建てられています。
聖アントニオは、生前から非常に人気のあった聖人だったらしく、神の教えを説くのに非常に優れた人物だったみたいです。その関係か、彼の死後30年、彼の墓を掘り起こした際、彼の舌だけはまだ生きた人間のもののように新鮮だったという伝説が残っています。

聖アントニオは、純粋さを示す白い百合、本、片手にイエス・キリストを抱いた状態で良く表現されています。そして、聖アントニオは、恋人・結婚、およびイワシのシンボルとしてポルトガルでは知れ渡っています。

それにちなんで、聖アントニオ祭では、愛情を意味するバジルのミニ鉢植えが恋人同士で交換され、リスボンのセ大聖堂では、毎年この日にリスボン市から選ばれた十数組のカップルの合同結婚式が行われます。
祭りの約一週間前にイワシが解禁になり、港に大量に打ち上げられます。そして、イワシの炭焼きが出回ります。

このイワシ祭が一番賑わうのが、聖アントニオが生まれたリスボンのアラファマ地区です。
リスボンで一番古いアラファマ地区のレストラン、カフェは、石畳の道にテーブルを並べ、炭でイワシを焼いて行きます。住民も負けずと玄関口に七輪を出し、イワシを焼き、自宅の冷蔵庫で冷やしたビールを祭に訪れた客に売ってお小遣い稼ぎします。


夕飯時からまたたく間に、アラファマの起伏激しい、迷路のような細道は、煙とイワシの匂いと、それを楽しむ人々に覆われるのであります。


ポルトガルの炭焼きイワシですが、粗塩を振りかけて、炭で焼くだけなのですが、本当にウマいです!席についた場合は、1ダース(12匹)、半ダース(6匹)で注文して行きます。日本人には量が多いように思われますが、8匹は簡単に平らげられます。
道端で買う場合は、パンに挟んでイワシサンドにしたり、スライスしたパンの上に乗せられたりします。 その場合の食べ方は非常にユニークで、パンに乗せられたイワシを箸を使うように、親指と人差し指で割いて口に運びます。お代わりは、またそのパンの上に乗せてもらい、最後にイワシのエキスがたっぷり染み込んだ、皿代わりのパンを頂きます。
なんのソースもかかってませんが、うまいのなんの! 毎年、イワシの時期が待ち遠しくなります。

先日、夜のリスボンに繰り出したら、すでに祭りの準備をし始めていました。写真のようにポルトガル人は、道で飲むのが主流ですが(店内はガラガラ)、イワシ祭りの当日は、どこの道も混み混み!町中飲み屋、クラブ状態。ぎゅうぎゅうの状態で、飲んで食べ、そして煙まみれになるのです。
それが、夜中続きます。そう、ず~っと朝まで続くのです・・・。

特派員

  • 太田めぐみ
  • 年齢丑( うし )
  • 性別女性
  • 職業修復士、通訳、コーディネーター/Insitu(修復)、Kaminari-sama、ノバジカ、他

ポルトガル在住の保存修復士。主に、絵画(壁画)や金箔装飾を専門にし、ユネスコ世界遺産建築物や大統領邸の内部を手がける。シルバーコースト近くの村で、地域に根付いた田舎暮らしを満喫している。趣味は、土いじり。

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