• 2019.10.11
  • 牛肉を使わない牛肉料理
ポルトガルでもスウェーデンの16歳の少女のニュースが流れている。
その名はグレタ・トゥーンベリ。国連の会議に出るため、約二週間に渡り大西洋横断した環境保護活動家だ。
映像を見ると、まだ小学生にしか見えないあどけない少女だ。
実は、彼女が去年から授業をボイコットし、スウェーデンの議事会の前で座り込みのストライキをしていた事をしらなった。
もともと彼女が地球温暖化に興味を持ったのは、環境についての作文コンテストで賞を取ったのがきっかけだったらしが、幼いティーネージャーをここまで動かす力はなんなのか? しかも、コミュニケーション能力に偏りがあるとされているアスペルガー障害を抱える彼女が、メディアで意志を伝えるのには、相当な勇気を有するだろう。

うちには12歳の娘がいるが、彼女にとって大事なのは、友達とのチャット、そしてインスタ。家に帰ればスマートフォン片手にゴロンとし、無駄に酸素を吸い、CO2放出マシンと化す。サーフィンを始めたので、同級生と比べたらまだ自然に関心あり、海や海岸をきれいに保とうとはするものの、家の中では彼女がいる場所にはゴミがあふれ、部屋なんて、家一番の汚染エリアとなっている。どうしてこんなにも違うのか?


今月17日に、コインブラ大学の14の大食堂で牛肉が廃止されると発表された。ベジタリアン志向の生徒が増えたからではなく、肉生産によって生まれるCO2を少しでも減らすのが目的だ。
2020年の1月からの実施を第一段階として、同時に食堂で使われる食器やカトラリー類も陶器、ガラス、金属、紙製にしていき、2030年までにはカーボンフリーな大学を目指すらしい。さらに新入生には、キャンパス内や山火事が起きた場所などに植林をする、緑化計画への参加を積極的にしてもらいたいと、熱く語る学長。
志は同調するが、牛肉に変わる製品として、セイタンステーキ、豆腐ボロネーゼ、レンズ豆バーガー、大豆ソーセージなど、結局は肉製品という意識は変わらないのが西洋の常である。

特派員

  • 太田めぐみ
  • 職業修復士、通訳、コーディネーター/Insitu(修復)、Kaminari-sama、ノバジカ、他

ポルトガル在住の保存修復士。主に、絵画(壁画)や金箔装飾を専門にし、ユネスコ世界遺産建築物や大統領邸の内部を手がける。シルバーコースト近くの村で、地域に根付いた田舎暮らしを満喫している。趣味は、土いじり。

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