• 2019.11.20
  • ケベック州とケベックシティへ行ってみよう
私はこれまでにケベックシティを訪れ、この国のほとんどを見て回りましたが、 ケベックシティはやはりカナダで最もロマンチックな街だと個人的に感じています(多くの人もそうだと思いますが)。なんといっても、ユネスコの人類の無形文化遺産リストに載っている古い城壁に囲まれた旧市街がありますからね。石畳の通りを歩いたり、古い建築物を眺めたり、素敵な公園やレストラン、バーを訪れたりといったことは、ケベックシティの楽しみのほんの一部にすぎません。夏は観光客が多すぎるかもしれませんが、そんな時期でもこの街は素晴らしいんです。ケベックシティに来るなら、5月、6月、8月下旬、9月、10月がおすすめですよ。

現在カナダと呼ばれている土地は、紀元1000年にはすでにバイキングがやって来ていたとされていますが、それから500年あまりの時を経て、カナダに最初の植民地を作ったのはフランス人でした(イギリス人はアメリカに専念していたので)。
河口に広がるケベックシティはサミュエル・ド・シャンプランによって1608年に創設され、カナダで最初の都市といわれています。
北米唯一の城壁都市でもあります。フランス建築と丘の上の壮大なシャトー・フロンテナックのおかげで、ヨーロッパ特有の魅力をたたえた街となっていて、北米にいながらヨーロッパ気分を味わえます。
川、森林地帯、石畳、公園、人々の温かさ、におい、風情など、これらすべての要素があいまって美しさを醸し出しています。

ケベックシティでは天気にかかわらず、1年を通してアクティビティやイベントが開催され、人々は季節それぞれの楽しみを満喫しています。
カナダに引っ越すまでは、冬は寒さや雪のせいで静まり返って、活力が失われるので、あまり活動的にはなれないだろうと思っていました。
ところが実際には、雪が降っても降らなくても生活は変わることなく続きますし、人が活動しなくなるわけでもありません。現にケベックシティ屈指のイベントは(オタワ同様)この時期に行われますし、正直なところ、ケベックの冬は誰にとっても少なくとも一生に一度は体験すべき価値があると思います。
夏になると、この街はとても快適な気候に恵まれるので、街めぐりにもアウトドア・アクティビティを満喫するにもぴったりです。
6月には「聖ヨハネの日」というケベックの祝日があって、フランスの伝統をお祝いするためにケベック州の住民が何千人も街頭に繰り出しますが、中には分離主義の思想を訴える人もいます。
誰もがケベック州の旗(青地に白い花の紋章)を誇らしげに振り、旗と同じ色の衣装やペイントを身に付けるほか、街中でパレードやアウトドアイベント、コンサートが開催されます。
ケベック・シティ・サマー・フェスティバルは11日間にわたる北米最大の音楽の祭典で、世界トップクラスのバンドや大物アーティストが勢揃いする豪華なラインナップを誇ります。
ケベックシティはバス=ヴィル(ロウワー・タウン)とオート=ヴィル(アッパー・タウン)の2つの主要エリアに分かれています。歴史地区と旧市街はヴュー=ケベック (オールド・ケベック)と呼ばれていて、ほぼすべてがアッパー・タウンに含まれていますが、ロウワー・タウンに属する部分もあります。
市街地がとてもコンパクトかつ安全で、歩行者にとって最適なつくりとなっているため、散策するにはもってこいの街のひとつです。


特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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