一人でキャニオニングを行う熱烈な愛好家も大勢いますが、ほとんどの場合、キャニオニングはグループで行われるスポーツです。チームは大体、キャニオニングに適した6~7人の人数で編成されます。チームで行うことの重要性は、特に仲間のサポートが大きな助けとなる降下時に顕著に現れます。
アウトドアスポーツとしてのキャニオニングはフランスで生まれました。数年後、渓谷を冒険したいという情熱は国境を越え、スペインでも広く知られるようになりました。ほどなくして、キャニオニングやラフティングなど川の激流で行うスポーツ全般はアルプス山脈を越えて知れ渡ることとなり、いまや北米でも人気を博しています。
ハイキング、水泳、飛び込み、ロープを使って高所から降りる懸垂下降(アプザイレン)に加えて、狭い渓谷を滑り下りたりもするこのスポーツですが、ほとんどの場合ツアーは山の高い地点からスタートするので、出発地点までは歩いて登る必要があります。キャニオニングクラスでは登山道を辿って山を登り、それから小川の流れを辿りながら下山します。道中にはウォータースライダー、滝、激流ポイントがあり、小川から出て歩くこともあります。
ウォーターハイキングやアクアハイキングを指して「キャニオニング」という言葉が使われることもありますが、これらは峡谷の平坦な場所で行われるという点が異なります。
アクアハイキングでは、小川を下るよりも歩いたり泳いだりすることが多く、ロープを使うこともありません。登るのもほんの少しだけです。
こちらはキャニオニングほど激しくないので、あまり体力に自信のない人や、子供連れの家族にはぴったりです。
涼しいカナダの夏を屋外で過ごすのは最高ですし、こういったウォータースポーツは山や清流を探検するのにはうってつけです。エクササイズと同時に涼をとることができますからね。
大人だけでなく、子供もキャニオニングに挑戦できます。キャニオニングを実践するには敏捷に歩けることが求められるので、小さいお子様(最もよく見かける最低年齢は9歳)やお年寄りにはお勧めできません。家族で自然に囲まれて何か新しいことに挑戦したいという人も、社員に慰安旅行を提供してチームビルディングに役立てたい、と考えている企業にも、日常ではできない経験を味わえるキャニオニングはもってこいです。結婚前の新郎新婦が同性だけで独身最後の夜を楽しむスタッグ・パーティー(男性)やヘン・パーティー(女性)を冒険に満ちたものにするためにキャニオニングを取り入れる、というのもとても人気があります。
前述したとおり、キャニオニングに参加できるのは一般的には9歳から。当然ながら、年齢制限はルートによって異なりますし、各ガイドが設定しているのですが、いずれにしてもコースも簡単でもっと低い年齢の子供が参加できる、家族向けのキャニオニングもたくさんあります。中には身長制限を設けている事業者もありますが、これは彼らが子供用の小さいハーネスや用具を常備していないという理由によるものです。
キャニオニング事業者は大人数のグループの要望を把握して、特別なサービスを提供しています。例えば、バーベキューを提供してくれる事業者もありますし、キャニオニングとラフティングのように、いくつかの激流アクティビティーを組み合わせることもできます。それから、スタッグ・パーティーやヘン・パーティーの場合は事業者が面白い変装グッズを用意してくれるので、未来の花婿・花嫁は変装したままアクティビティーに参加できます。
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