オタワにあるメジャーな観光地といえば、なんといってもあのパーラメント・ヒルでしょう。大学や図書館、そして美術館や博物館がたくさんあることからもわかるように、オタワはどこよりも文化との結びつきがとても強い街です。
カナダ国立美術館は、カナダで最も重要な美術館のひとつです。モシェ・サフディーが設計したガラスと花崗岩で造られた建物はパーラメント・ヒルを見渡す場所にあり、1988年にオープンしました。
この美術館は多種多様な絵画、素描、彫刻、そして写真のコレクションを所蔵しています。
カナダ出身のアーティストの作品が中心ですが、ピカソ、ベルニーニ、ダリ、マティス、ゴッホにシャガールといった数多くのヨーロッパのアーティストの作品も所有しています。コンテンポラリー・アート関連のコレクションも充実していて、アンディー・ウォーホルをはじめ、様々なアーティストの作品が含まれています。
美術館の外で堂々たる姿で訪れる人を出迎えるのは、『ママン(Maman)』と名付けられた巨大な蜘蛛の彫刻。これはフランス人アーティスト、ルイーズ・ブルジョワの作品です。
このオタワにあるカナダ国立美術館は、古代芸術とモダン・アートの最も名高い美術館のひとつとしてカナダだけでなく世界中に知れわたっています。
そんな素晴らしい美術館がここオタワにあるなんて、素敵ですね。でもオタワがカナダの首都であることを考えると、当然といったところでしょうか。
1990年、カナダ国立美術館がバーネット・ニューマンの『炎の音(Voice of Fire)』を200万カナダドル(当時のレートで約2億5千万円)近い金額で購入し、議論を巻き起こしました。
2005年にはフランチェスコ・サルヴィアーティの絵画を、400万カナダドルを超える価格で購入しています。ルイーズ・ブルジョワが手がけた巨大な彫刻が建物の前に設置されたのも、この年です。
カナダ国立美術館では、カナダの風景画家グループ、グループ・オブ・セブンのひとりであるトム・トムソンのほか、エミリー・カー、アレックス・コルヴィル、そしてトーマス・リード・マクドナルドの注目すべき作品も見ることができます。
現在、新しくダウンタウンに増設されたギャラリーでは風通しがよく光あふれる建物の中で、地元やカナダ国内外のアートを楽しむことができます。この明るい立方体に足を踏み入れれば、ユニークで文化的な冒険を気ままに楽しむことができますよ。
オタワ・アート・ギャラリー(OAGとも呼ばれています)ではオタワの過去と現在の芸術を学ぶこともできるし、先住民族のアートの世界を知ることもできます。また、外のテラスで過ごしたり、アトリエで誰でも参加できるワークショップでクリエイティブな体験をしたり、ギャラリーショップで地元の手作りの品や地域のアーティストの作品を見たり、カフェでゆっくりくつろいだりすることもできます。
建国100周年にむけて1967年に建設されたカナダ科学技術博物館を訪れてみるのもいいでしょう。ここは、インタラクティブなコンテンツを初めて展示した博物館です。
この博物館は、カナダの技術と科学の歴史を一般の人々に理解してもらうことを目的に建てられ、2017年11月に外観を一新し、レイアウトも全面的に変更してリニューアルオープンしました。
子どもたちの学びの場として作られたカナダ子供博物館と、カナダの郵便にまつわる品々を収蔵するカナダ郵便博物館は雨の日に訪れるのにピッタリの場所です。
子供博物館ではインタラクティブな展示を楽しむことができます。展示物に触ったり、登ったり、触れ合ったりするだけでなく、衣装を着たり、豊かな文化の多様性について学ぶアクティビティーに参加することもできるんです。現在は制限がありますが、平常時ですとここは子どもたちにとってはまさにパラダイスです。
一方、カナダ郵便博物館は郵政事業発展の歴史に特化した博物館で、これに関する品々や資料を収集、研究、保存し、そして展示しています。