• 2021.08.27
  • 続・カナダ名物料理
まだブログに書いていないカナダの名物料理があるんです。といっても、つい最近、料理チャンネルを見ていて初めて知ったものなんですけどね。
まず1つ目は、フィッシュ・アンド・ブルーズ(魚とソース)。こちらはカナダの海岸地方の名物料理で、もっと正確に言えばニューファンドランド島が発祥です。
船員のために作られた料理で、タラなどの魚、パン、豚の脂肪をベースにしており、本格的なのに非常に食べごたえがあります。
2つ目の新発見は、カナディアン・チーズスープです。こちらは冬に身体を温めるのにぴったりの一品です。チェダーチーズを使ったこのスープは、とても美味しく独創的で、レシピの特徴はなんといってもビールを少し加えることでしょう。チーズとビールの他にも、ブロッコリー、ジャガイモ、ニンジン、カブといった野菜も入っています。
最近見つけたカナダ名物で、最後にご紹介する一品は、パテシノワ。こちらは件のカナダの料理番組を見て、私も実際に作ってみました。
パテシノワ(Pâté chinois)は「中国風パテ」を意味するフランス語なのですが、その名前から想像するような中華料理ではありません。
これはカナダ名物、というかケベック発祥の料理で、世界中に知れ渡っているイギリスのシェパーズ・パイの変種のような料理です。
3つの層を水平に積み重ねて作るパテシノワ。一番下が挽き肉の層で、それをトウモロコシの柔らかいクリームで覆い、さらにマッシュポテトの層をかぶせます。伝統的なレシピの他にも、玉ねぎ、唐辛子、マッシュルームやその他の野菜を加えたものなど、数多くのバリエーションがあります。最後の飾りつけにケチャップを加えるレシピもあります。
この料理は、カナダ流でいうと「コンフォート・フード」、すなわちカナダ人がよくキッチンで作り、子供時代を思い出させるような家庭料理のレシピのひとつです。
名前の由来は、カナダの鉄道建設が進められていた時代までさかのぼるようです。アジア人が多数を占めていた当時の労働者たちは、この料理の材料に使われている挽き肉、ジャガイモ、トウモロコシを食べさせられていたのです。
みなさんにご紹介するこちらのレシピ、作り方はとっても簡単です。他の伝統料理と同様に、マッシュポテトの上にパプリカを散らしたり、挽いた胡椒を添えるなど、好みに合わせて風味をより豊かにする材料を加えることもあります。
この料理には、赤カブと卵のピクルス(殻をむいた茹で卵を、酢、塩、様々なスパイスで作ったピクルス液に浸して数か月保存したもの)が添えられることもあります。


材料
ジャガイモ 4個
牛挽き肉 500g
スウィートコーン 2缶
玉ねぎ 1個
ニンニク 2かけら
塩、胡椒
ヴァージンオリーブオイル
バター
牛乳 200ml

最初にジャガイモを茹でるために、少量の塩を加えた水を沸かします。ジャガイモの皮をむいて小さく切り、沸騰したお湯の中に入れ、火が通ったらすぐにお湯を切ります。茹でている間に、玉ねぎとニンニクの皮をむき、刻みます。
オイル、ニンニク、刻んだ玉ねぎを入れたフライパンを火にかけます。
中火ですべてを炒めたら、挽き肉を加えます。
フライパンに蓋をして、時々裏返しながら、肉に火が通るまで火にかけておきます。
塩と胡椒で味を付け、余分な油を捨てます。
材料を入れて3層に重ねられる大きさの長方形の焼き型を用意し、少量の油を塗ります。
挽き肉を入れ、その上にコーンと玉ねぎの層を作ります。次に、茹でたジャガイモに温めた牛乳と溶かしバターを加えて、ピューレ状になるまでつぶします。塩・胡椒で味つけをしたら、へらでコーンの層の上にマッシュポテトを広げて一番上の層を作ります。小さなバターのかけらを散らしたら、表面にこんがり焼き色がつくまで180℃に熱したオーブンで30分焼きます。
パテシノワの出来上がり。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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