• 2021.11.29
  • 意外と知らないカナダの習慣
みなさんはご存じでしょうか。ここカナダでは、バスに乗る時にはドライバーに向かって優しく挨拶をし、降りる時には感謝を述べる習慣があります。もちろん、ドライバーも(ほとんどの場合)親切かつ丁寧に言葉を返してくれます。運が良ければ、ハイレベルな笑いのセンスを持つドライバーが面白いジョークを言ってくれたり、自分流の挨拶を返してくれたりすることもあります。
言うまでもありませんが、イタリアでこの種のやりとりが交わされることはありません。下車時のお礼はもちろんのこと、知り合い同士でもない限り乗客がドライバーに声をかけることはほとんどないのです!
日本ではどうですか?
国によって違いがあるので、それぞれのスタイルがあっていいと思います。
引き続き交通に関する話になりますが、カナダでは全てのバスが歩道と同じ高さになる場所に停車することに気が付きました。乗車する人は歩道から降りなくてもいいし、バスは実際に乗客の真ん前で止まってくれるので、楽々乗車することができます。さらにサービスは素晴らしく、時間も正確なのです。
ここカナダでは、お年寄りや助けを必要とする人、さらには赤ちゃんを抱いたりベビーカーを押したりしているお母さんが公共交通機関に乗車すると、入り口に一番近い席に座っていた乗客は自発的に即座に立ち上がり、席を譲ります。
こうした行動は多くの国で見られると思いますが、カナダではバスの車内がガラガラの時でさえも入り口に近い席を空けてくれるのです!
もう一つ、この国に来たばかりの頃に目新しかったのは、バスに乗車する時に人々が列に並ぶことでした。
30分前からバス停にいて、バス停から2メートル離れたところにあるベンチに座ってバスの到着を待っていたとしても順番には関係ありません(私も経験があります)。
バス停の標識近くに立って列に並ぶ人もいます。バスが到着すると、ベンチに座っていた人は立ち上がって列がどこまで続いているかを確認し、きちんと最後尾の人の後ろに並びます。明らかに自分より遅れてバス停にやってきて、標識の近くに立って待っていた人の前に入れる、などと期待したりはしません。ただし、先ほど述べたカテゴリーに含まれる、配慮が必要な人たちは、優先して乗車することができます。
タバコについても触れておきましょう。カナダではたとえ屋外であっても、公共建造物から5メートル以内の場所での喫煙は認められていません。
たとえレストランのテラス席のような屋外スペースであっても、タバコの煙は迷惑ですし、周囲の人の害にもなるので、本当に素晴らしく市民に優しい規則ですね。

これまでにレシピや地元の料理について幅広く紹介してきましたが、この国に移住して私が最初に注目した習慣は料理に関する習わしでした。
野菜はヨーロッパでは副菜ですが、カナダでは通常、前菜として食べられています。
消化器系の問題があるので、私はもう何年も前から野菜を最初に食べるようにしていますが、こちらではある種の食事のルールとなっています。良い習慣ですね!
そう言えば、カナダ人はサラダの上にすりおろしたチーズを大量にかけるようなのですが、それはまた別の話ですね。
昼食は午前11時半から午後1時頃まで、夕食は午後5時から7時半までなので、7時半以降から夕食をとるのが一般的なヨーロッパ人にとっては、とても早く感じられます。
業務の開始時間は早いですが終了も早いので、レストランで働く人たちにとっては嬉しい慣例ですね。
ただし、私のようなお客さんにとってこれはあまり喜ばしいことではありません。午後8時以降においしいものを見つけるのは難しいので、普段は家で食事をしています。
そんなに早い時間に夕食をとっているのに、どうしてカナダ人は夜中に空腹で目を覚まさずにいられるのか、未だに不思議でなりません。きっと子供の頃に身に付いた習慣なんでしょうね。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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