コロラド川のすぐ南側を走るサウス・コングレス・アベニュー(地元住民には「ソーコー(SoCo)」と呼ばれています)は、オースティンならではの一風変わった文化の見本市のような場所で、街の流行の最先端スポットです。
この街のスローガンは「Keep Austin Weird(オースティンはユニークな街であり続けよう)」。新しい人と出会いたい時や名所を訪れたい時、はたまたただ新鮮な空気を吸ってリフレッシュしたい時には、ソーコーに行けば、いろんなジャンルの楽しいアクティビティを歩いて巡ることができます。
くつろいだ雰囲気の有名な超大型書店もあり、読書家なら手に取ってみたくなる本がきっと見つけられます。初版本の取扱数は圧巻で、棚には古典文学から難解な哲学書、ユニークな料理本までありとあらゆるジャンルの本が並んでいます。
心地良い肘掛け椅子に座って何かの本を読んだり、購入前に好きなだけ本をぱらぱらとめくったりできるのはとても嬉しいですね。
道幅が広く距離も長いこの通り沿いには、風変わりな店がたくさんあります。値段もそんなに高くない素敵なデザイナーズ・ブティックも数件あるし、大型のコスチューム店もあります。ビンテージ衣料を扱うスワップショップもいくつかあって、着なくなった古着を「新しい古着」と交換してもらえます。
アートと音楽で知られるオースティンにはクリエイティブな人が多く、一味違った場所や観客を受け入れています。サウス・コングレス・ストリートはアマチュアのアーティストたちがユニークな才能を披露するのに最適な場所です。ミュージシャン、ダンサー、パントマイムやスタチュー(彫像に扮する芸)のパフォーマー、詩人など様々な才能を持つアーティストたちが定期的に路上でパフォーマンスを行っています。
中には、通り沿いにあるオープンエアのカフェに依頼されて演奏や歌を披露するミュージシャンもいます。
ここには北米中のアーティストたちの作品を豊富に展示するアートギャラリーも多数あります。1990年代以降、「テキサスでアートを買うならサウス・コングレス」というのが通説となっています。
また、食の選択にも困らないのがこのエリアの良いところ。エスニックレストランやハンバーガーショップ、樫の木陰にテラス席を併設したおしゃれな高級バーから田舎風のパブまで、選択肢も豊富です。
とあるアイスクリームショップでは、何百種類もあるフレーバーをその時々で入れ替えて販売しているので、リピーターが絶えません。どの時間帯に行っても長い行列ができているので私はまだ食べたことがありませんが、美味しさは保証されていますね。
私は甘いものが大好きなので、アイスの代わりにコングレス・アベニューにある昔ながらのキャンディーやお菓子を販売するお店に立ち寄りました。
この通りでは、手軽にシェアサイクルを利用することもできます。街の中心を流れるコロラド川からもそう遠くないので、自転車を借りて半日サイクリングするにはもってこいの場所です。コングレス・アベニューには自転車専用レーンがあり、川に向かって走っていくと素晴らしい景色が広がっています。
ダウンタウンにはコングレス・アベニューを北と南に分ける橋があって、その下は水辺公園になっています。コロラド川岸に作られたこの都市公園にはゆったりとした雰囲気が漂い、向かい岸には白鳥型の足漕ぎボートの貸出所があります。
ソーコーには小規模のクラフトビール醸造所もあちこちに登場しています。クラフトビールは最近人気を集めていて、ビール愛好家たちを虜にしています。