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  • 2017.10.04
  • お弁当事情
日本家庭の食卓では自分専用のお箸、茶碗などで食事する習慣があって、それが影響しているのでしょうか、職場にマイカップやマイボトルなどを持って行く習慣はかなり前からあるように思います。最近はエコ意識も高まり、高品質でおしゃれなデザインの製品も開発され、マイグッズを持っての出勤はより増えたように見受けられます。

一方イタリアでは、マイカップやマイボトル習慣は日本ほど普及していません。休憩時間にバール(カフェテリア)に行き、バールマンやそのバールの常連客と言葉を交わす習慣が強く残ったせいでしょう。加えて、飲み物の主流がつい最近まで、初めての人にはびっくりのあの濃いエスプレッソコーヒーだったので、バールで入れたてコーヒーというのが大事なポイントでした。


そんなイタリアでも最近は、コーヒーブレイクのコーヒーの楽しみ方が変わって来ています。自動販売機の普及です。色々な種類のコーヒーが選ぶことが出来て、一寸法師サイズのコップに注がれます。コーヒーの自動販売機の普及当初は、エスプレッソ、ミルク入り、カフェイン抜きなど特に変わった種類は無かった記憶があるのですが、最近は、レモンティー、ホットチョコレート、ナッツ風味コーヒー、朝鮮人参風味コーヒーなど様々な種類が加わり14、15種類の飲み物が選べたりもします。


自宅から職場に持って行く一日を快適に過ごすための食事関係グッズではマイカップ、マイボトルなどの他に、お弁当という強力な存在があります。オフィスでお仕事のビジネスマンたちは、会社の食堂や外食でランチセットなどを利用するのが主流でしょうが、イタリアでは、パニーノというサンドイッチがどんな状況でも大活躍します。ハムとチーズを挟んだゴワゴワした固めのパンで出来たパニーノが持ち運びに便利な典型的なサンドイッチですが、私は小麦粉にアレルギー反応を時々起こすのでパニーノは遠慮します。それで日本製のお弁当箱を広げるとイタリア人の同僚たちに「schiscettaスキシェッタ」とよく言われたものです。

50年、60年代のミラノの労働者たちは、自宅からスチール製お弁当を持って働きに行く習慣があったのだそうです。schiscettaスキシェッタの語源は、詰め込むと言う単語から来ていると教えてもらい、日本では「お弁当を詰める」と言う言い方があるので親近感が湧きませんか?


50年、60年代の労働者たちの昼食方法だったことから伺えるように、貧しい家庭が生計を切り詰めてやりくりをした食事の方法だったので、中流家庭が増えた時期にこのお弁当箱は格好悪く思われて廃れました。

しかし近年、このお弁当箱は復活しました!


お弁当大国の日本からの輸入品お弁当箱も入って来ていて、イタリア人のお弁当箱の風体も変わって来ました。


今ではお弁当を持ってオフィスのそばの公園で食べることがトレンディーと見なされるようになりました。


ランチとお弁当箱の関係、興味深いですね。将来、お弁当箱がまたどう変わって行くのかも楽しみです。あなただったら、お弁当箱をどのように展開させて行くでしょうか、、、

特派員

  • 三上 由里子
  • 年齢戌(いぬ)
  • 性別女性
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地に、ソロコンサートアンサンブルの編成で演奏活動の傍ら、演劇、画像、舞踊やライブ演奏を組み合わせたマルチスタイルの舞台プロデュース。

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