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  • 2022.03.08
  • レモンだらけ
レモンの酸っぱさに口をすぼめて、暫くその酸っぱさに痺れた経験はありませんか?その攻撃的な酸っぱさが薄れてくると今度は優しい味わいだけが口に残り、そうするとまたレモンを食べたくなり攻撃と快味の繰り返しにハマってしまった事はありませんか?

イタリアでは南部がレモンの産地ですが全国でレモンを食す習慣が強く、何にでもオリーブオイルとレモン汁をかけるのですよ。それは日本人がお醤油を垂らす習慣があるのと同じ感覚でしょうか。例えば、塩茹でしたインゲンなどの茹で野菜、焼き魚、蒸し魚、ステーキ、生野菜などなどにレモン汁をかけたり和えたりします。メイン料理の後にはレモンのシャーベット。更には消化を助けるとして食後酒にレモンの皮から作られたリモンチェッロ。本当にレモン三昧の食事。

レモンを含め柑橘類は海岸沿いの地域でよく生育するものですが、内陸部に住むイタリア人もレモンの木を植えたり鉢植えで育てたりする人がとても多く、レモンにはひときわ愛着を持っているイタリア人なのです。が、北部イタリア、特にミラノなどでレモンを育てるのは難しく特に冬場は注意が必要で、夜中に冷えこむような時期になると鉢植えのレモンを持っている人は家の中に取り込んだり、庭に植えている人は特殊な覆いを被せたりなどして寒さで縮み上がって枯れないようにケアをします。場所によっては、たった一晩でも家の中に取り込むことを忘れただけで枯れてしまうこともあって、冬が苦手の寒がりなレモンのキャラクターを痛感させられることも。

レモンの皮もお料理の隠し味としてよく使われます。リゾットの上にスライサーでレモンの皮を細かくまたは薄く削ったものをまぶすと、まったりしたリゾットに時々引き締まった味わいにぶち当たり、味に広がりが出て美味です。そんな風にお料理にお酒にとレモンの皮をよく使うので、スーパーには皮も食べられるレモンと皮は食べないほうが良いレモンと、量としてそれぞれほぼ同じくらいの比率で売られているところも興味深いです。お値段は違いますけど。

ところで、レモンとよく似ているけれどチェードロという名前の柑橘類は、イタリア南部、特にシチリアの特産物で真ん中で切ってみるとヘッ?と思わず言ってしまうぐらいに果実がチョーッピリで果実の周りの白い皮ばっかり。損な食べ物と言われそうですが、実はこの白い部分がメイン。黄色の皮を切り落としたら、果実とこの白い皮の部分を固形カットしたりスライスしてサラダに混ぜたり塩やオリーブオイルに和えてそのまま食べたりします。レモンの酸っぱい攻撃に遭わずに、あの快味の部分だけを楽しませてくれるのが、このチェードロ。


種類にもよりますがレモンを巨大にしたようなチェードロも多く、例えばレモンと比較すると、、、


そうでなければ皮がゴツゴツ ブツブツしていて見かけが悪い種類もありますが、いずれにせよ見たくれが変わっていて面白い。

特派員

  • 三上 由里子
  • 年齢戌(いぬ)
  • 性別女性
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地にソロとアンサンブルの演奏活動中。クラシックからポップスまで幅広いジャンルのレパートリーを持ち、イタリアの人気コメディアンの番組にバンド出演中。

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