雨季(11月から4月)と乾季(5月から10月)の2つの季節しかない最北端部とトロピカル・ノース・クイーンズランドを除いて、オーストラリアには四季があります。
この2つの地域を除いて、オーストラリアは場所によって気候もバラエティに富み、四季がはっきり分かれています。季節ごとのカレンダーを、以下にご紹介しましょう。
夏は12月から2月まで。美しいビーチを堪能するのに絶好の晴天が続くのが、シドニーのあるニューサウスウェールズ州の特徴です。海に出かけるもよし、街の公園でピクニックをするもよし、トレイルでハイキングもできて、キャンプもありと、アウトドアのお楽しみが目白押しの季節です。
「ラッキー・カントリー」と呼ばれるオーストラリアは、その名の通り、誰でもいろんなことが楽しめる国なのです。
3月から5月までの秋は気温が下がり、雨降りの日が少し多くなり、植物が豊かに育つ季節。木々の葉が色づくオーストラリア南部も綺麗ですが、シドニーで迎える秋もまた格別です。暑すぎず寒すぎないこの時期は絶好のイベントシーズンでもあり、伝説の大陸「テラ・アウストラリス(南方大陸)」から由来した名をもつオーストラリアで開催される数々のイベントの中心地はここシドニーなんですから。
また、オオコウモリが大移動する時期でもあるので、「バットマン」の襲来さながらにシドニーの空を飛んでいる姿を見かけることもあります。
今はちょうど、6月1日から10月31日まで続く冬が始まったところです。
オーストラリアでは各季節の初日は月初め、終わりの日は月の末日と決まっています。生まれ育ったヨーロッパでは21日が季節の始まりなので、最初のうちは違和感を抱いたものです。21日というのは春分と秋分の日(昼夜の長さがほぼ等しくなる日)を基準にしているのですが、季節は4つあるのに区切りとなる日はたった2日しかありません。
大陸ごとにルールも違うってことなんでしょう、きっと!
オーストラリアに来てみて、冬に雪が降るのはそれほど珍しいことではないと知って驚く人も多いですが、シドニーには雪は降りません。
南部の「オーストラリア山地」と呼ばれる一帯は、ウィンタースポーツ好きの人々が集まる一大リゾート地です。
寒いのが苦手なら、冬は北部を訪れるのがおすすめ。昼間は温暖で夜は涼しく、野外で過ごしたり、その土地ならではの自然の絶景を楽しんだりするのにぴったりの気候です。
冬のシドニーの気候は温暖ながら、雨や風に見舞われることもあります。
ホエールウォッチングのシーズンでもある冬、ボートツアーを予約して船上から、あるいは崖の上から、北上するザトウクジラの姿を見ることができます。興味がある人はトライしてみては?
また、この季節には7月から学校の冬休みも始まります。
シドニーの冬は、とても素晴らしい季節。青く澄み渡った空と心地よく穏やかな寒さ、夜にはさらに気温が下がって気持ちよく眠りにつけます。
そして最後は春。9月から11月までの春は快晴の日が多く夜は涼しい気候が、オーストラリアのほぼ全域で続きます。
シドニーを含め多くの都市で、ジャカランダの木や野の花が盛りを迎えるのもこの季節。
昼間も涼しいので、スポーツや長距離ウォーキングをするのもいいですね。
スポーツ好き、とくにアウトドア系のファンには絶好の場所、オーストラリア。シドニーの都心部には、スポーツショップもたくさん集まっています。
スポーツはオーストラリア社会において常に重要な存在で、コロナ禍の前はシーズンともなれば、この街で開催されるイベントに参加する選手たち、あるいはクリケットや野球、マラソン大会を観戦するために世界中から人々が押し寄せ、大いに賑わってきたのがここシドニーなのです。
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シドニーの四季をいろどる動植物たち