• 2023.01.18
  • シドニーでの中国の影響力とは?
国外からの居住者が多いオーストラリアの中でも、とくに国際的ハブであり、最大の都市でもあるシドニーには外国人がたくさん暮らしています。
オーストラリアとアジア大陸は距離が近いこともあり、ここのアジア人コミュニティはとても大きくて、中でも中国からの移民1世や2世の人々が大勢住んでいます。彼らにとってシドニーは故郷と呼べる場所なのです。

皆さんにぜひとも訪れてほしいのが、ホワイト・ラビット・ギャラリー。
シドニーで2009年にオープンしたこの私設アート・ギャラリーは、中国国外では有数の中国現代アートの個人コレクションで、世界でもとくに際立った内容を誇りますです。
このホワイト・ラビット・ギャラリーは21世紀の中国美術を専門で扱うギャラリーで、なんと700名近いアーティストによる計2,000点以上もの作品を所蔵しています。ただしギャラリーのスペースに限りがあるため、実際に展示されている点数は限られています。
膨大な収蔵作品は通常、毎年2回開催される展示会で一定期間展示されます。
展示作品は、オーナーのジュディス・ネイルソン氏が直々に選ぶのだとか。彼女は中国美術のエキスパートであるだけでなく、実はオーストラリアの富豪一族の一員でもあります。
このギャラリーには無料で入場できるのですが、それはオーナーおよび彼女の芸術財団が100%出資しているからです。
ギャラリーがある建物は、1940年代にはロールス・ロイスのサービス工場だったところをアート・ギャラリーとして全面的にリノベーションしたもので、中国現代アートの専門書を揃えたライブラリー、中国茶や軽食を楽しめる小さな喫茶室も併設しています。

シドニーにおいて強力な存在感を示している中国ですが、現在のシドニーのチャイナタウンとは、昔からあったチャイナタウンと合わせた界隈を指します。今のチャイナタウンになったのは1920年代のことで、歩行者専用のディクソン・ストリートから、セントラル駅とダーリング・ハーバーを結ぶエリアまで拡大されたのです。
さて、シドニーのチャイナタウンってどんなところなのでしょうか?
ランタンと赤いドア、ショッピングセンターやマーケットにはお土産物や服が所狭しと並べられ、大都会シドニーのど真ん中、チャイナタウンの中心となるディクソン・ストリートにひしめく小さな飲食店やテイクアウトの食べ物からは強烈なアジア風の香りが漂ってきます。
チャイナタウンがあるのはヘイ・マーケットと呼ばれる大きな地区で、この他にタイタウンもあり、シドニーのセントラル駅周辺にまで及んでいます。
いつも人々の暮らしやカラフルな色彩であふれかえっているエリアで、細い路地はグラフィティで埋め尽くされ、歩道は若者や観光客、ジョージ・ストリートを通ってセントラル駅からCBD(セントラル・ビジネス・ディストリクトの略。オーストラリアの都市には必ずあるビジネス地区)にあるオフィスへ向かう勤め人たちでごった返しています。
ヘイ・マーケットはいくつもの地区と境界を接しています。ダーリング・ハーバーとの間には素敵な東洋風の庭園、チャイニーズ・ガーデン・オブ・フレンドシップがありますが、これは決して偶然の産物ではありません。実は1920年代以前には、チャイナタウンはダーリング・ハーバーにありました。最初の所在地であったザ・ロックスから移ってきたのです。午後あるいは夕方に、手頃な値段の買い物をしたりおいしいグルメを楽しんだりするならヘイ・マーケットは最高の場所だし、チャイニーズ・ガーデン・オブ・フレンドシップはとくにお勧めしたいスポットです。
この小ぢんまりした秘密の庭園は、都会の喧騒を逃れてリラックスし、自然や自分の内なる世界と触れ合うのにぴったりな場所。伝統的な中国式庭園ならではの哲学と調和が忠実に再現されていて、都会の中にあるとは思えない穏やかな安息地になっています。コイが泳ぐ池や滝、しだれ柳が迎えてくれるこの庭園には、中国茶と点心、お好みならスコーンも楽しめるティールームまであります。
中国の書画や彫刻、版画など、園内には数多くの宝物も隠されています。ドレスアップしてみたい人向けに、なんと昔の皇太子や皇女、軍人などの伝統衣装のレンタルも用意されています。若干観光客向けという感じもしますが、やってみると楽しいものですよ!

特派員

  • アルベルト フェランド
  • 年齢午年
  • 性別
  • 職業土木技師

みなさんこんにちは!私はイタリア出身ですが2012年からオーストラリアのシドニーで土木技師として働いています。
趣味は、海岸沿いの散歩、サーフィン、写真を撮ることです。
旅行が好きで、以前はブログを書いていたこともあります。
私はシドニーを拠点としており、アウトドア派でローカルイベントにも詳しいので、皆さんにシドニーの素晴らしさを知っていただければ光栄です。

アルベルト フェランドの記事一覧を見る

最新記事

おすすめ記事

リポーター

最新記事

おすすめ記事

PAGE TOP