メルボルンからほど近いフィリップ島(Phillip Island)は、自然界の驚異を数多く擁し、特別な出会いを提供してくれるオーストラリアの島です。
ビクトリア州メルボルンの南東に位置するこの島は、メルボルンやその周辺の住民たちが日帰り旅行を楽しむ場所であり、また私のような自然の美しさを求める観光客にも人気があります。
さらに、この島へは自動車でアクセスできるため、非常に便利です。
さて、フィリップ島の何がそんなに特別なのでしょうか?
毎日夕暮れ時になると、サマーランド・ビーチ(Summerland Beach)では、コガタペンギンの群れが海から岸へと帰ってくる、かの有名な「ペンギンパレード」を見ようと大勢の観光客が集まります。フィリップ島を訪れたなら、このパレードは必見です。
この島の人口は7,000人ほどですが、名高いペンギンパレードやコアラ保護区(Koala Conservation Reserve)、チャーチル島ヘリテージファーム、ノビーズ・センターなどの観光スポットに加え、島の自然の美しさを一目見ようと、年間約300万人もの観光客がここを訪れます。
すでに紹介した通り、ペンギンパレードはフィリップ島で見られる最も見事な自然のスペクタクルのひとつです。フィリップ島自然公園(Phillip Island Nature Park)では、毎日日没時になると、コガタペンギンが群れをなして海から島へと戻ってきて、ねぐらを探す様子を観察できます。
公園のレンジャーの案内で、ペンギンたちの近くまで行けるガイド付きのツアーも用意されています。
コアラ保護区では、木の上で自由に生活するコアラを観察できるだけでなく、ブッシュの茂るコースを歩きながら、ワラビーやカンガルー、ウォンバット、タスマニアデビル、オウムなど様々な鳥類、ヘビや爬虫類などの姿を見ることもできます。
ここでは、野生動物の世話の仕方や、野生動物を保護するプログラムについて詳しく学ぶこともできます。
チャーチル島ヘリテージファームは、牛の乳しぼりや鍛冶作業、羊の毛刈り、牧羊犬、ウィップクラッキング(鞭を振って空中で音を鳴らすパフォーマンス)、ブーメラン投げといった日々の活動のデモンストレーションを見学できる歴史ある農場です。ここでは、開拓時代の農場の日常生活が再現されています。
フィリップ島の南西端にあるノビーズ岬(The Nobbies)から数km沖合に位置するシールロック(Seal Rocks)は、数千頭ものアザラシが繁殖するコロニーです。ノビーズ・センター(The Nobbies Centre)は教育センターを併設する施設で、魅力あふれる海岸の景観を楽しめるほか、大きな窓越しにアザラシを観察したり、この場所に巣をつくる海鳥の生息地を散策したりすることもできます。
フィリップ島をオーストラリア国内でも特別な場所のひとつにしている見どころはほかにもあります。まず挙げるべきは、オーストラリアモーターサイクルグランプリが開催されるフィリップアイランド・サーキットでしょう。場内ではガイド付きツアーに参加したり、スポーツカーでサーキットを走行したり、ゴーカート専用のレーンで楽しんだりできます。
また、この島には魅力的なビーチがいくつもあります。南側で最も人気のあるビーチはウーラマイ(Woolamai)で、特にサーファーに愛されていますが、潮の流れが強くてかなり危険な場所でもあります。一方、北側にあるスミス・ビーチ(Smiths Beach)は、泳ぐのに最適なビーチです。
私がフィリップ島を訪れたのはクリスマス休暇中、つまり南半球では夏が始まる頃でしたが、自然の美しさはいつでも楽しめるので、一年を通して訪れる価値のある場所です。
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