そうして、完成したシュークリームです。
- 2016.09.13
- 当たり前だった基本材料の違い
週末、ここFindlayで毎年開催されている「バルーンフェスティバル」というお祭りへ行く予定だったのですが、珍しく雨が続き中止となってしまいました。沢山のカラフルな気球が見れるのを楽しみにしていたのと、皆さんに素敵な写真をお見せできるかなぁとワクワクしていたので残念です。
今回は、日本で当たり前に買っていた、基本的な材料の違いについてシェアしようと思います。
日本にいた頃は、可愛くておしゃれなケーキ屋さんを巡るのが大好きでした。ショーケースに並ぶケーキの繊細なデザインを見て、よく感動したものです。お店ごとにお気に入りを見つけては何度も足を運んでいました。こちらへ引っ越して、そんなケーキ屋さんを見つけるのが楽しみのひとつだったのですが、ここFindlayではそのようなケーキ屋さんには今のところ出会えていません…わたしがまだ見つけられていないだけなのかもしれませんが、日本のように「ちょっと手土産に焼き菓子を」だったり「ちょっとご褒美に贅沢なオヤツを」と思い買いに行きたくなるようなケーキ屋さんがありません。もちろんスーパーマーケットへ行けばケーキはいつでも買えますが、大きすぎたりとっても甘そうだったり…まだ手を出したことがありません。
そんなこともあり、こちらへ来てから「食べたいと思ったお菓子は自分で作ればいいんだ」と思うようになりました。もともとお菓子を作ることが好きなのですが、日本にいた頃よりさらによく作るようになりました。
たとえば、シュークリーム。
日本ではケーキ屋さんへ行けば大抵シュークリームって買えますよね。それにケーキに比べてお値段も手頃で美味しいです。でも、ここFindlayではシュークリームが売ってあるお店を未だ見たことがありません。(ちなみにシュークリームのことをアメリカではcream puff=クリームパフと言います)
シュークリームの基本的な材料は、砂糖・バター・牛乳・たまご・薄力粉・生クリーム・バニラビーンズ・塩です。日本では、何も迷わずに買っていたこれらの材料が、ここアメリカでは少し違っています。私自身はじめは戸惑った、この材料の違いが面白いなぁと思ったので、ご紹介します。
まず、砂糖。日本でお菓子を作るときにはよく「上白糖」を使っていましたが、こちらでは上白糖は見かけません。
日本ではあまり見かけないような「stevia(ステビア=甘味料)」が売っていたりします。いろいろと種類はありますが、お菓子を作るときは「granulated sugar(=グラニュー糖)」を使っています。
次に、バター。日本では大体が200g一箱で売られています。こちらでは、このようなスティック(113g)が4本入っていて、計453g(1パウンド)のものが一般的です。
包み紙に大さじごとの目盛りが印字されています。お菓子作りのときにはほとんど「unsalted butter(=無塩バター)」を使用します。
つづいて、牛乳。何しろ種類がとっても豊富なので、どの牛乳を買おうかいつも迷います。
個人的にはココナッツミルクやアーモンドミルクをよく買いますが、お菓子作りにはこの「Whole milk」が合っているかなと思います。日本での一般的な「成分無調整牛乳」です。
つづいて、たまご。
日本のプラスチック容器と違って、こちらは紙の容器がほとんどです。
中に入っている個数も、1ダースの12個。中が見えないので、買うときは必ず中をチェックしてから買っています。(割れていることがあるそうです)
試したことはありませんが、「egg whites」=卵白のみの商品もあって驚きました。
そして、薄力粉。粉も何十種類もの選択肢があるので、はじめはどれを買って良いのか分からず、とても迷いました。
お菓子作りにはこの↓「Cake flour」が適しているみたいですが(日本でいう薄力粉に近いそうです)、
私はよく「All-purpose flour(=全用途小麦粉)」を使用しています。この「All-purpose flour」がアメリカでは最も一般的です。
メーカーは、この「King Arthur」のものが良いと、
こちらに長年お住まいの方にお勧めしてもらいました。アメリカで最も歴史のある製粉会社のようです。(同じメーカーでも100%オーガニックとなると二倍近く値段が上がります…)
他にもBread flour(パン用小麦粉/強力粉)やWhole wheat(全粒粉)、Rice flour(米粉)やSoy flour(大豆粉)、Almond flourやCoconut flour、さらにはBanana flourやBuck wheat(そば粉)まで売ってあります。(もちろんスーパーマーケットによって違っています)
代用品がたくさんあるので、小麦粉などのアレルギーをお持ちの方でも選択肢があって安心です。使用する粉によって風味も変わってくるので、いろいろと試すのも面白いと思います。
さいごに、生クリーム。こちらで生クリームは「heavy cream」といいます。
日本では紙のパックに200ml入りのものが多いと思いますが、こちらでは1本473mlも入っているものもあり、なかなか使い切るのが大変だったりします。
簡単にお菓子を作ろうと思えば、このようなケーキ(クッキー)ミックスも沢山の種類が揃っています。
ほとんどが、たまご・水・バターを加え“混ぜて焼くだけ”といったものです。わたしはまだ試したことがありませんが、アメリカの家庭では割と一般的なようで、値段も手頃で美味しいそうです。
材料だけでなく、計量の仕方やオーブンの温度(摂氏/華氏)なども日本とは違っていて最初は本当に戸惑いました。オーブンは、日本の家庭用のものと比べとても大きく、一度に沢山の量を焼けるので便利です。
日本で当たり前にしていたことも、こちらでは材料や仕様が違っていたり、分からないことだらけで失敗も沢山あります。ですが、失敗をするとそのぶん反省し、学ぶことも沢山あります。
こうした基本的な材料においても、日本とは全く違っていて、日々新たな発見がありとても面白いです。
特派員
- アンダーソン 江里加
- 職業専業主婦
結婚を機に、2016年5月、アメリカに移住しました。
日本で教わった繊細で美味しいお菓子を広めるため、日々お菓子を作り研究している専業主婦です。
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