• 2018.07.02
  • ニューヨークに来たらジャズで盛り上がろう
ニューヨークとジャズの歴史は切っても切れない関係にあります。
この数十年で多くの老舗ジャズクラブが閉店に追い込まれましたが、新しいジャズクラブが初オープンしたり、歴史あるジャズクラブが昔ながらの正真正銘の「ジャズ魂」を追い求めて店を再開しているので、ニューヨークは今なおジャズの聖地であり続けています。
この街では質の高いジャズを耳にするのは日常茶飯事で、夕方になるといつも街角という街角で数え切れないほどの生演奏が響いてきます。各自の予算に合わせた楽しみ方があり、数百ドルかけてジャズ・スタンダードで特別な夜を過ごすもよし、ファット・キャットで桁外れのジャズプレーヤーの演奏をバックにビリヤードを楽しむのもよし。さらには地下鉄のコロンバス・サークル駅の目の前で、新進気鋭のすごいアーティストがさりげなく演奏しているのに偶然出くわすなんてこともあり得ます。好みのジャズクラブを見つけるのは大変ですが、私はたいていニューヨークシティのジャズの「震源地」、グリニッジ・ヴィレッジをぶらぶらしながら、いい演奏が流れてきた店に立ち寄ることにしています。
こういうスタイルの音楽を聴ける場所が驚くほどたくさんあります。伝説のジャズクラブから流行最先端の新しい会場まで、ジャズ文化はニューヨークのナイトライフに完全に溶け込んでいます。


ジャズ発祥の地はアメリカ南部のニューオーリンズ界隈ですが、シカゴは言うまでもなくジャズの中心地ですし、ニューヨークシティも瞬く間にその仲間入りを果たしました。ニューヨークはジャズの歴史を築いた、最高峰のあらゆるジャズミュージシャンが演奏を披露しにやって来た(そして今でもやって来る)街なのです。
実際にハーレム地区、より正確に言えば現在は閉鎖されているコットン・クラブでは、1920年代からエリントンやエラ・フィッツジェラルド、かの有名なビリー・ホリデイといったジャズの名手が曲を披露しにやって来るようになりました。しかし、当時は人種差別が横行していたため、こうした偉大な黒人ミュージシャンによる黒人音楽のショーを楽しむことができたのは、皮肉なことにハーレムのど真ん中でもアメリカの白人だけでした。
1960年代に入るとジャズは激動の時代を迎え、その流れは加速します。コルトレーンをはじめとする一部のアーティストはジャズの常識を打ち破り、完全に自由な表現方法を生み出しました。これはあらゆるアフリカ系アメリカ人の民権運動に呼応するものともなりました。
現在のジャズの歌詞にも黒人の奮闘を描いたものがあります。


最近のニューヨークでは、ニューオーリンズジャズ、スイングオーケストラ、ビバップ、ジャズロック、フュージョンなど、可能な限りのあらゆるスタイルのジャズを聴くことができます。もちろんコンテンポラリージャズやダンスも幅広く親しまれています。
ニューヨークのアヴァンギャルドジャズは歴史を重視しながらも、進化を続けています。市内にはジャズクラブが80軒以上もありますが、用意されているプログラムから、会場の大きさ、入場料までそれぞれまったく違います。
よりハードルが低いのは、知名度の低いこぢんまりしたクラブに行ってクラシックジャズの演奏を聴くことですが、好奇心旺盛な人にはマンハッタンのル・ポアソン・ルージュや、ブルックリンのアウル・ミュージック・パーラーといった最先端の新しいクラブがおすすめです。すぐに有名になりそうな、より若い世代のジャズプレーヤーを発掘できるかもしれませんよ。
市内にあるダークジャズクラブは、有名なジャズを聴くためだけの会場というわけではありません。ウェスト・ビレッジのチャールズ・ストリートにある小規模なシナゴーグ(ユダヤ教の教会)では、地元バンドの演奏するフォークやジャズ系のリズムが月に数回、鳴り響きます。


ウッドローン墓地へお参りすることは、すべてのジャズファンにとって価値があります。ブロンクス区の北にあるこの墓地には、デューク・エリントン、マイルス・デイヴィス、マックス・ローチ、ライオネル・ハンプトンなど数多くのジャズミュージシャンの墓碑があります。

このブログを応援し、写真を提供してくれた、親愛なる友人で地元ジャズミュージシャンのBenjamin Youngに心より感謝いたします。

特派員

  • クラウディア・ ディアス
  • 年齢午(うま)
  • 性別
  • 職業ニューヨーク大学教授

私は、ニューヨーク大学でスペイン文学と演劇の教授をしていますが、もともとはカリフォルニア出身です。余暇には長い時間散歩をするのが好きです。ニューヨークでは常になにか新しいものをあちこちで見つけることができるので、それが本当に大好きです。この街のお気に入りの季節は秋です。秋にはセントラル・パークの紅葉が素晴らしく、私の大好きなハロウィーンもあるからです。
私のブログを通してみなさんにニューヨーク市と、私の住むブルックリンに興味を持っていただきたいと思います。また、ここに住む人間の目から見たビッグアップルについての新たな視点を紹介したいと思います。

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