1. ベシュバルマク(Beshbarmak)
茹でた肉(馬肉や羊肉、牛肉が一般的)に幅広い麺と玉ねぎのスープを添えた、キルギスの国民食として知られる麺料理。ベシュバルマクは「5本指」という意味で、かつては手で食べていたことからこの名が付きました。
2. プロフ(Plov)
プロフ(ピラフ)は、中央アジアで広く食べられている米料理です。キルギスでは米に肉(羊肉や牛肉)、玉ねぎ、にんじん、そして様々なスパイスを加え、カザン(kazan)と呼ばれる大きな深い鍋で調理します。
3. クールダック(Kuurdak)
炒めた肉(羊肉や牛肉)と玉ねぎ、じゃがいもで作る栄養たっぷりの一品。地元産のスパイスやハーブで味付けされることが多いです。
4. シャシリク(Shashlyk)
ケバブに似た串焼き肉。通常、肉をマリネ液に漬け込んだ後に直火で焼きます。
5. マンティ(Manti)
羊や牛の挽肉に玉ねぎ、時にはかぼちゃを加えた餡を包んだ蒸し餃子。サワークリームやトマトで作ったソースを添えるのが定番です。
6. サムサ(Samsa)
挽肉、玉ねぎをパイ状の生地で包んだ料理で、じゃがいもやかぼちゃを入れることもあります。インド料理のサモサに非常によく似ています。
7. ラグマン(Laghman)
手延べ麺を使った料理で、肉(羊肉や牛肉)と野菜、味わい深いソースを炒め合わせたものを乗せていただきます。ウイグル族の料理の影響を受けた一品です。
8. クムス(Kymyz)
馬の乳を発酵させて作る、キルギスの遊牧民の伝統的な飲料。ほんのり酸味があり、健康に良い飲み物と言われています。
9. ボルソック(Boorsok)
パン生地を揚げたもので、おやつや食事のお供として食べられています。ドーナツに似ていますが、甘くはありません。
10. チュチュク(Chuchuk)
馬肉で作るソーセージ。キルギスを代表する珍味です。
11. アシュリャンフー(Ashlyan-fu)
キルギス東部でよく食されている、冷たい麺料理。酢とニンニクの入った辛みのあるソースをかけていただきます。
12. クルト(Kurut)
おやつとして食べられることが多い、発酵させた牛乳で作った球状の乾燥チーズ。
キルギスに暮らす人々は、こうした伝統料理の他に、西洋料理も食べています。歴史的にヨーロッパの影響を受けてきたことと近年の国際化により、国中にパスタやピザ、サラダ、各種ペイストリーなど様々な西洋料理を出すレストランが多数あり、家庭でもこれらの料理が楽しまれています。日本料理や中華料理、韓国料理も人気で、寿司やラーメン、餃子、キムチなどが好評です。
また、キルギスはロシア料理の影響を色濃く受けていますが、多くはキルギス風にアレンジされています。ボルシチ、ペリメニ、ブリヌイなどのロシア料理は日常的に食べられていますが、地元の食材を加えたり、キルギス風に味付けされたりしています。
キルギスでは食事の際に料理と一緒にお茶を飲むのが一般的で、毎食主食としてナン(Nan)と呼ばれる平焼きパンが出されます。キルギス料理にはこの国の農業の起源と伝統的な遊牧生活が反映されていて、肉と乳製品を使い、栄養価が高く腹持ちが良いのが特徴です。