街を散策するのに最適な方法のひとつが、船で巡る水上の旅です。ネヴァ川(Neva River)を航行する船に乗れば、徒歩では見ることができない素晴らしい景色を堪能できます。宮殿の優美な姿や大聖堂の黄金の尖塔、目前に迫る壮大な橋々を眺めていると、まるで何世紀にもわたる歴史の流れの中を旅しているかのような気分になります。
地上では、アレクサンドロフスキー庭園(Alexander Garden)を歩いて散策すれば、静かなひとときを過ごすことができます。旧海軍省のすぐそばに佇むこの市中のオアシスは、整然と並んだ小道や歴史的建造物に囲まれ、立ち止まって心を落ち着かせる時間を与えてくれます。
サンクトペテルブルクには、至る所に壮大で多彩な建築物が建ち並んでいます。バロック様式のファサードから新古典主義様式の建物群まで、まるで建築様式のショーケースのようです。どの建物も、機能性に優れているだけでなく、見る人の心を動かし、魅了するように設計されているように感じられます。
アートや舞台芸術が好きな人なら、エルミタージュ劇場(Hermitage Theatre)でのバレエ『白鳥の湖』の鑑賞は欠かせません。最前列に座れば、オーケストラは目の前。音楽の響きを体で感じられるほどで、舞台の世界に没入できること間違いなしです。ステージ上で繰り広げられる優雅なパフォーマンスに歴史ある会場の暖かい雰囲気が相まって、生涯忘れられない体験となることでしょう。
歴史ファンにとって、タヴリーダ宮殿(Tauride Palace)は特に興味深い場所となるでしょう。ロシア革命が起きた動乱の1917年に臨時政府の本拠地となったこの建物は、この国の歴史を変えた数々の瞬間を見守ってきた静かなる証人として、今もこの地に立っています。
もちろん、サンクトペテルブルクを訪れたなら、エルミタージュ美術館(State Hermitage Museum)を訪れないわけにはいきません。数えきれないほど多くの展示室には世界各国から集められた美術品が飾られ、時代や地域を超えて収集された貴重なコレクションを眺めていると、何時間でも過ごせてしまいます。
そして、感動に満ちた一日の終わりには、ネヴァ川のほとりでビールを片手に腰を下ろし、輝く北の空の下で水の流れを眺めるという、シンプルながらも格別な時間を過ごしてみてください。こうした静かなひとときにこそ、歴史と夢に満ちたサンクトペテルブルクの魅力がひときわ際立つのです。
白鳥の湖(YouTube)
白鳥の湖より、4羽の小さな白鳥達の踊り(YouTube)
