- 2015.08.14
- 日本人と現代アート
先日どこかで「世界で最も有名な日本人は、アジア圏では現首相、欧米圏では昭和天皇である『ヒロヒト』だ。」という記事を見かけました。おそらく一般人では、地域を問わず、ヨーコ・オノ(オノ・ヨーコさん)ではないでしょうか。アーティストであり平和活動家でもある彼女の作品のひとつが、ここワシントンD.C.のハーシュホーン博物館に展示されているとのニュースを聞き、見に行ってきました。ワシントンD.C.にある多くの博物館は、イギリス人科学者ジェームズ・スミソンの遺産を基金に作られた「スミソニアン博物館群」に属し、知識の向上と普及を目的とされているため、入館料は無料です。スミソニアン博物館群についてはまた別の機会にご紹介したいと思いますが、ハーシュホーン博物館もそのひとつ。ここは現代アートとカルチャーを中心に展示されており、どちらかと言えば美術館に近い博物館です。「ハーシュホーン」という名はハーシュホーンさんの寄付金がベースとなって建設された事に由来するそうです。円筒形の建物は、他の博物館とはちょっと雰囲気が違うのですぐに見つかります。お恥ずかしながらアート、特に現代アートには滅法弱く、その素晴らしさをお伝えする事ははばかられますので、写真から伝われば…と思います。その全く分からない私でも楽しめる様々な展示がなされていました。アンディ・ウォーホルやオーギュスト・ロダンなどの作品が収められているこの博物館の中で、ヨーコ・オノの作品は「彫刻の庭」と呼ばれる、建物向かいのお庭にありました。彼女の有名な作品のひとつである『ウィッシュツリー』は、1981年から、世界中の様々な場所で植樹されています。ハーシュホーン博物館へは、2007年、ハナミズキの木が寄贈されました。木の前には、夏の期間のみ、タグと鉛筆の入った箱が設置され、願い事を自由に書いたタグを木に結びつける事ができます。今まで苦手意識から遠ざけてきた現代アートですが、異国の地で、同じ日本人の作品に触れて参加する事ができるという環境は、彼女のみならず他のアーティストの作品をも少し身近に感じさせてくれる、素敵な体験でした。