• 2016.01.29
  • アヴィニョンの橋の上で
Sur le Pont d’Avignon
L’on y danse, l’on y danse
Sur le Pont d’Avignon
L’on y danse tous en rond

アヴィニョンといえば、その素晴らしい自然、そして教皇を守るために14世紀に建設されたランパール(城壁)にまつわる歴史的影響が有名かもしれません。でも、私にとってはいつも、童謡の街です。先週末は、冷たい霜が降りるフォンテーヌブローを逃れて、フランス南部のこの街へと向かいました。フォンテーヌブローは森林地帯の中央にあり、樹木に囲まれた微気候が著しく気温を低下させるので、暖かさを求める私の欲求が上昇するのです。

1_0001アヴィニョンへの途上で出会った野生動物


寒さを逃れる方法として、週末に南部を探訪する以上の方法があるでしょうか? 数人の友人と最初に立てた計画では、60メートルの長さを誇るポン・ダルク(アーチ型の石橋)で有名なアルデッシュ川をカヤックで下る予定でした。しかし、天候には天候の意向があったようです。私たちが到着した時から容赦なく雨が降り続けました。あんなに滝のような雨が降って、実際、地滑りによって何人もの死者が出た週末は、全シーズンを通じてその週末だけでした。川は美しくも、猛烈な降雨をともない、敢えて川に入ろうとする者に対して威嚇的なパワーを発散しています。予測不能な天候を前に、私たちは2つのグループに分かれました。荒い急流に飛び込むグループと、マルセイユまで陸路をたどるグループです。私は2番目のグループ。

2_0001変わりやすい天候下のアルデッシュ川


私たちのグループは車に乗り込み、ランチのために、ペルヌ・レ・フォンテーヌの村を目指しました。土砂降りの中、ありがたいことに、カップルが経営するこじんまりしたビストロが1軒営業していました。マルセイユ出身のカップルは私たちを歓待してくれて、旬の栗のスープ、カタルーニャ風(トマト味)エスカルゴ、地元の川で獲れた魚など、土地の料理を次々と味わわせてくれました。食事を終えると、急流に挑戦する方を選んだメンバーを迎えに行く前に、観光できる時間が少しだけ残っていました。

3_0001カタルーニャ風エスカルゴ。村の食堂で…


そこで車に飛び乗って、グロット・ド・ラ・マドレーヌへ向かいました。この地域には目をみはるような鍾乳石と石筍(せきじゅん)のある洞窟がたくさんありますが、グロット・ド・ラ・マドレーヌはそのひとつです。とても充実した勉強になる洞窟ツアーは、フル・オーケストラのシンフォニーとライト・ショー付きでした。あまりに壮大なスペクタクルに圧倒された私たちは、すっかり時間を忘れてしまいましたが、アルデッシュ峡谷に戻るためにぎりぎりの時間に洞窟を出て、山際に沿って大急ぎで車を走らせました。

4_0001グロット・ド・ラ・マドレーヌ


その夜は、街をぶらぶらと散策してしめくくりました。この歴史の街アヴィニョンの散策は絶対にお勧めです。その後、食後の一杯を楽しめる場所を一生懸命探したのですが、土砂降りの嵐の中でカヤックを操るのと同じくらいの難題のようでした。疲労に加えて美味しいブイヤベースでお腹が一杯になった日曜日の昼間は、そびえ立つ教皇庁やシンボル的な橋など、アヴィニョンの街なかを見て回りました。このちょっとした遠出は、日頃の学校生活の厳しさと孤立からエネルギーを回復するのにまさにうってつけでした。これがフランス南部を訪れる最後の機会にならないように願っています。さて、次の話題はシンガポールの予定です。

5_0001教皇庁の周辺をそぞろ歩き

特派員

  • サレナ・ アーリック
  • 職業MBA学生

私は常に移動している探検家です。これまで5大陸11か国に住み、その後、フランスのフォンテーヌブローにたどり着き、現在はMBAの取得を目指しています。 多様な文化を取り入れることに情熱を燃やし、新しい文化に対する好奇心は尽きることがありません。大阪と名古屋で暮らした経験もあり、片手にお好み焼き、もう一方の手にたい焼きを持って日本中を食べ歩きました。現在はフランス人から生活を楽しむ方法を学んでいます。

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