• 2019.11.25
  • イギリス料理のあれこれ
イギリス料理は他の北欧諸国の食習慣ととてもよく似ています。
すでにご紹介済みですが、イギリス定番の朝食といえばベーコンとポーチドエッグ、スクランブルエッグまたは目玉焼き、それにバターを塗ったトーストとジャムまたは有名なケチャップ味の豆料理を添えます。
一方午後のお茶の時間になると、イギリス人はバターとイチゴジャムを添えたスコーンにレモンカード(レモンにバター、砂糖、卵を加えて熱し、ペースト状にしたもの)、ホイップクリーム、カスタードを付けたものや、時にはいかにもイギリスらしいマーマイトという酵母エキスから作られた焦げ茶色の塩辛いペーストを塗ったサンドイッチなど、塩気のある名物も好んで食べます。
典型的なイギリス料理は肉料理と魚料理です。
肉料理の中で最も一般的なのは牛肉で、ローストビーフはまさに国民的なイギリス料理として外すことのできない最重要メニューであり、たいていベイクドポテト、西洋わさびのソース、数種類の蒸し野菜とともに出されます。
それ以外の肉料理にはシチュー、肉の煮込み、ジビエのパイなどがあります。
でも、イギリス料理の真の立役者はデザートです。一番有名なのはプディングで、ヨークシャープディングやクリスマスプディングなど豊富な種類がそろっています。
その他のイギリスの定番スイーツとしてはルバーブ・クランブル、プラムケーキ、古くから愛され続けているブルーベリーマフィンが挙げられます。
また、クリームとイチゴジャムをたっぷり挟んだ高さのあるとても柔らかいケーキ、ビクトリアケーキも欠かせないデザートです。
キャロットケーキは昔ながらのキャロットケーキにさまざまなスパイスやナッツが加えられています。
視覚的に最も分かりやすいデザートといえば、紅色の層に真っ白なバニラクリームチーズを挟み、外側にもバニラクリームチーズを塗ったレッド・ベルベット・ケーキでしょう。ミニバージョンはよくカップケーキで見かけます。
クランペットもアングロサクソンの典型的なメニューのひとつですが、私はスコットランドの友達の家で実際に初めて口にし、ありがたいことにレシピまでもらうことができました。
柔らかくてとてもプレーンな味のマフィンなので、甘いソースにも塩気のあるソースにもとてもよく合います。
表面にたくさん穴が空いているのが特徴的なクランペットは、一番人気のパンケーキとは一味違った日曜日の朝食にまさにうってつけです。
作り方はとても簡単ですが、発酵させるのでクレープやパンケーキよりは少し時間がかかることに注意してください。とはいえ、やみつきになる柔らかな食感が楽しめ、どんなものとも相性抜群のクランペットには時間をかける価値があること請け合いです。
一言でいえば、皆さんにはぜひクランペット作りにトライし、バターとジャムを挟んで、味わってみてほしいと思います。

イングリッシュ・クランペットの作り方

クランペット約10個分の材料:
お湯 150ml
小麦粉 300g
温めた牛乳 360ml
砂糖 15g
塩 ティースプーン1杯
ドライイースト 5g
重曹 2g
バター (お好みに合わせて)

まず、イースト、砂糖、室温に戻した牛乳をボウルに入れて混ぜます。続いて、ふるった小麦粉と塩を加え、泡立て器でゆっくりと混ぜ合わせます。最後に、重曹をお湯に溶かして混ぜたものを生地に加えて、もったりとした重みのある生地を作ります。
その生地を10分間、または表面に泡ができ始めるまで寝かせます。
並行して、くっつかないフライパンに少量のバターを溶かし、お玉1杯分の生地を流し込み、中火から弱火で4~5分ほど焼きます。
生地に堅さが出てきたら、やけどをしないように気をつけながらフライパン上で動かし、表面に泡が見えてきたらフライ返しでひっくり返して裏面も2分間焼きます。
この過程を生地が全てなくなるまで繰り返します。
できあがったクランペットにバターとジャム、または果物やチーズなどお好みのものを添え、心ゆくまで味わってくださいね。


プレーンクランペット

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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