• 2023.05.16
  • ロンドンならではの魅力を探る
ロンドンは個性豊かで、興味の尽きない、変化し続ける街です。
個性豊かとは、ほかに似たような街はないという意味です。
興味が尽きないのは、魅力や発見にあふれ、散策しても飽きることがないから。
変化し続けるのは、じっくり探索する時間もないままに地域や飲食店が次々と新たに変身しようとしているから。
そして、数多くの音楽の流行が生み出され、さまざまなトレンドやライフスタイルが発信されてきた街でもあります。

私は変化と散策が大好きなので、いつもこの街のことをもっと知りたいと思っています。
さて、とてもカッコイイスポットで、珍しいもの好きな人におすすめしたいのが、グローイング・アンダーグラウンド(Growing Underground)のトンネルを利用した地下農園です。
第二次世界大戦中に民間のシェルター(防空壕)として使われたトンネルを利用した農園で、当時は数千人が数週間にわたって完全に自律した生活を送れるようになっていました。
現在は都市型農園に姿を変え、レタスなどの若芽野菜が地下約30mで栽培されています。少人数のグループでの見学が可能で、見学の最後にはとれた野菜を試食することもできます。
また、観光スポットとしてはスカイガーデン(Sky Garden)がよく知られていますが、ほかにもルーフテラスでは、ビルの15階に作られたザ・ガーデン・アット120(Garden at 120)も一見の価値があります。ロンドン中心部では規模が最大で、一般に開放されています。


今やロンドンで大人気のスカイテラス

庭園やパーゴラ(屋根につる植物をまとわせたフジ棚のようなあずまや)、テラスや池などがあり、ロンドンを360度見渡せる、実にすばらしい空間です!
高層ビル群が間近にそびえ、テラスを散策すればザ・ガーキン(The Gherkin)の愛称で親しまれる30セント・メリー・アクス(30 St Mary Axe)やザ・シャード(The Shard)の建築のごく細部まで観察することができます。また、入場無料で事前予約が要らないのも、ここを訪れたい理由の一つです。
営業時間中に訪れてエレベーターに乗りさえすれば、ロンドン指折りの絶景ポイントにたどり着けます。観光客にはまだあまり知られていないので、スカイガーデンよりもずっと静かです。
近くで働く人たちもよくこのテラスで休憩して、昼食にサンドイッチなどを食べたりしています。
さらに、もう一つ見つけた絶好のスポットはメルカート・メイフェア(Mercato Mayfair)です。
オックスフォード通りからは目と鼻の先にあり、恵まれた立地でおいしい食事が楽しめるすてきなフードコートになっています。
以前はアメリカ系のセントマークス教会だった建物を利用した空間で、まさに「教会の中のフードコート」です。
屋台で食べたい料理を選んで注文し、身廊やバルコニーで食べることができます。席やテーブルがあり、娯楽も提供されています。
コンサートが定期的に開かれ、子どもが遊べるスペースもありますし、大人はショーやおしゃべりを楽しめます。
「教会」の中に遊び場があるなんて驚きですね!
メイフェア地区で一休みして食事を楽しむには最高の、斬新なスポットです。


かつて教会だった建物の中にあるメルカート・メイフェア

今回、最後にご紹介するとっておきのスポットはキャッスルシネマ(Castle Cinema)です。
外観はそれほど特別な感じもなくごく普通の場所にあるのですが、シネマのある二階に着くととてもすてきなバーがあり、「狂乱の20年代」と呼ばれた黄金時代の豪華な空間に入りこんだような感覚になります。
でも耳寄りな情報です。このバーはロンドンにしては値段が非常にリーズナブルなんです。
シアターは金色の装飾をあしらった化粧漆喰の天井で、その下にはふかふかのカーペットにベルベットの大きな肘掛け椅子が備えられ、居心地が良くおしゃれながらも落ち着いた雰囲気が味わえます。
この独立系映画館は、愛好家数人がクラウドファンディングを行い改装したもので、週替わりで古い映画が上映されています。

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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