• 2023.09.25
  • 2023年夏 ロンドン最新スポット情報
ロンドンは「自ら再生し続ける」街。
常に新しく、時代の先端を行き、そして楽しみにあふれています。
ロンドンは生きています。
他の季節もそうですが、この夏も、また新たなアトラクションやトレンドが街に登場しました。


バービー旋風はロンドンにも

まず一つ目。映画『バービー』の公開を受けて街では一大ブームが巻き起こっています。
大手化粧品ブランドのラッシュ(Lush)が『バービー』とコラボし、ソーホー地区にバービーの家のポップアップ・ストアを開設しました。
9月21日までの期間限定で、一歩足を踏み入れれば、ピンクのリビングにキッチン、シャワーなどバービーピンクが一面に広がります。このストアでは、バービーをテーマにした有名なバスソープやボディーコンディショナー、ピンクのシャンプーなど同社のさまざまな製品が販売されています。価格帯は5~35ポンド(約1,000~6,500円)、限定品の香水が35ポンドです。
米国玩具メーカーのマテルとの提携により生まれたバービー・コレクションを記念して、来場者にはウェルカムドリンクも無料で提供されています。
マテルは今回、映画『バービー』の販促キャンペーンをかなり積極的に行っており、その一環として100を超えるブランドとすでに提携し、まさにロンドンを「席巻した」といえるでしょう。

次に特筆すべきは、カナリー・ワーフに上陸したアミューズメント施設の「フェアゲーム」(Fairgame)でしょう。
金融地区で開業した大人向けの新たなエンターテインメント施設で、メリーゴーラウンドや射的、鏡の館などアトラクションを多数備え、来場する大人を童心に帰らせてくれます。
何世代にもわたって楽しまれてきた遊園地ですが、人気ゲームの数々と最先端技術を組み合わせたシステムが取り入れられ、素敵なアミューズメント施設に変身しました。
来場者はそれぞれハイテクのリストバンドを装着し、これを使ってゲームのスコアの記録やプレイのラウンド購入ができます。仮想現実が最高に楽しめるスポットです。
また、一流のストリートフードが揃っており、もちろん、カクテルや生ビールも提供されています。
遊園地とラスベガスを合わせたようなスポットです。

最後に紹介するのは、フレディ・マーキュリーの展示会です。
今は亡きアーティストが所有していたコレクションや思い出のアイテムなど1,500点を超える遺品が、サザビーズのロンドン支社で1ヶ月間一般公開されています。
あの偉大なスターの遺品が一堂に会した展示が見られるなんて、素晴らしい機会です。腕時計をはじめ、彼の代表的な衣装、こよなく愛した陶器や東洋の品々、さらに1980年代に行った最後のワールドツアーで着用した、聖エドワード王冠そっくりのレプリカの王冠と赤いベルベットにラインストーンをあしらった有名なフェイクファーのマントなどが展示されています。
サザビーズは、英国の名門オークションハウスの一つです。
ロンドン支社の展示会場ではマーキュリーのロンドンの自宅が一部再現されています。彼の愛した本やソファーを目にするのは大きな感動であり、時代を超えた天才の日々の暮らしをうかがい知ることができます。
マーキュリーのコレクションは総額1,000万ポンド(約18.5億円)近い価値があると推定されます。さまざまな品が競売にかけられますが、特に注目したいのが、マーキュリーがボヘミアンラプソディーの作曲の際に使ったヤマハ製の黒いグランドピアノです。これだけでも推定300万ポンド(約5.5億円)の価値があるようです。
このほか、「伝説のチャンピオン」(原題: We Are The Champions)や「ボヘミアンラプソディー」(原題: Bohemian Rhapsody)といった名曲の歌詞の手書き原稿も展示されています。
この展示会は、コレクターが品を購入できるまたとない機会であるだけでなく、単なる物品の購入にとどまらない大切なものであると思います。
つまり、フレディ・マーキュリーという人物、彼の情熱や個性、抱いていた恐怖、そしてあふれんばかりの才能という、彼の人生の内面がここにあるのです。
展示品の数々は、マーキュリーが世界とどのように繋がっていたのか、また、美術愛好家の彼が美しいものに囲まれて暮らし、音楽づくりに生かしていたことも教えてくれます。


初めて開催されたフレディ・マーキュリー展示会

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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