• 2016.12.13
  • アメリカの日常
今回の投稿では、アメリカに引っ越してきてから過去数ヶ月の間に体験した5つの文化的違いについて書きたいと思います。このような違いはアメリカでの経験を面白くするとともに、ときには混乱の元にもなっています。こういったことについてある程度知識があれば、初めてアメリカを訪れた時に役立つはずです。アメリカは大きな国なので、国内のどこでもこのような特徴があるとは言えませんが、少なくともミシガンにおいてはあてはまります。

1.なんでもかんでもとても大きい
アメリカでは家が大きく、道は広くて長く(車で2時間も、ひたすらまっすぐ走り続けられる道もあります)、車も巨大です。これはアムステルダムや日本の大都市に住むのとかなり違います。スペースがたくさんあるのです。私の基準でいうと(そして日本のと比べても)、とても贅沢で快適だと感じます。一方、あまり便利ではないと感じるのは、スーパーで売っている物の分量が多く、1人か2人しかいない家庭用に買い物をするのが難しいということ。また、レストランで出てくる1人分の量も2人で食べても十分なほどです。でも幸運なことに、どこのレストランでも、容器をもらって食べ残しを持ち帰ることができます。量が多いのは良いサービスの一環なのかもしません。

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2.アメリカでは「やあ、元気?」というのは一般的な挨拶です
これには最初かなり混乱しました。オランダでも「元気?」というのは一般的な挨拶ですが、この質問をすることは、それが良い内容でも悪い内容でも、相手にその人の気持ちや近況について話すように促す意味合いがあるからです。でもアメリカでは違います。アメリカでは「元気です。あなたは?」あるいは「こんにちは」とだけ返事をするのが適切です。より踏み入ったことは、沈黙や表情、緊張した笑顔などから察するのです。これはかなり気づまりです。オランダとミシガンではちょっとしたおしゃべりも確実に違います。

3. そこらじゅうにアメリカ国旗がある
車を運転していると必ずと言っていいほど道沿いのお店やカーディーラー、または住居の前にアメリカ国旗が掲げられているのを目にします。これは祝日や特別なイベントの時だけに限らず、普段からよく見る屋外の光景です。オランダでは国旗は特別な日だけに掲げられ、日本ではあまり国旗を見かけることはなかったと思います。アメリカでは愛国心を表す方法なのです。

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4.食料品の買い物は、用事の合間にぱっとできるものではない
ほとんどの食料品店は広いので、必要な物をすべて手に入れるためにたくさん歩かなくてはなりません。ちょっとした時間に2~3品買うだけの時以外は、15分以内にぱっと買い物を終えられたためしがありません。また、一回にたくさんの食料を買う人が多いので、週末は特にレジの番が来るまで10~15分待つこともざらです。

5.ニュースは堅苦しくなく、くだけている
度合いはニュース局によって違いますが、ニュースキャスターはトピックについて気軽にコメントし、合間に個人的な体験を話したりもします。堅苦しくて客観的なオランダのニュースに比べて、はるかにくだけた雰囲気でニュースを伝えているのです。日本にも同じような感じでニュースを伝える情報番組があるので、日本の人々はこのような形式の番組により慣れ親しんでいるかもしれません。もうひとつ、日本人も驚くと思われるのは、自動車事故や発砲事件による負傷者や亡くなった方のニュースが毎朝あるということです。アメリカではどこに行くにも車で移動するので事故の数が多いのは驚きませんが、毎日だれかが銃で撃たれているという事実に慣れるのは容易ではありません。例えば、シカゴ・トリビューン紙によると今年これまでに、およそ4000人の方が発砲事件の被害に合い、685件もの殺人事件がシカゴだけで(!)発生しています。銃器が簡単に手に入る国に住んでいるということ、そしてこういった数字が普通だということは、かなりショッキングな事実です。

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より簡単に慣れることができる文化的な違いもありますが、こういった違いこそが、それがちょっとしたことだとしても、その国独自の体験に繋がります。この記事がアメリカでの日常を知る手掛かりになれば嬉しいです。

特派員

  • マルタ・ ヒッキー
  • 職業教師、イラストレーター

マルタは生まれも育ちもアムステルダムですが、日本語と日本文化の研究の一環で2年半の日本在住経験があります。オランダ人と日本人の間の文化とコミュニケーションのつながりについて、特に強い関心を持っています。現在はミシガン州ノバイに拠点を移し、文化の違いをより広く探究しようとしています。

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