• 2025.05.21
  • イースターに驚いたこと。オーストラリアの“休日文化”とは?
日本ではあまり馴染みのない「イースター(復活祭)」ですが、ここオーストラリアではとても大切な祝日。キリスト教文化の根付くこの国では、イースターはクリスマスと並ぶ一大イベントです。私がシドニーで初めて迎えたイースターでは、日本との違いに驚くことばかりでした。

まず驚いたのは、街全体がまるでお正月のように“止まる”こと。イースター期間中は、学校はもちろん、多くの会社も休業。そしてなんと、大手スーパーまでもが閉まってしまうのです。すべての店舗ではないものの、ColesやWoolworthsの一部店舗はクローズ。食料品が手に入らないという状況に、最初は戸惑いました。

さらに、営業しているレストランやカフェでは、“パブリックホリデー・サーチャージ”という休日料金が加算され、いつもより15%ほど高くなるのが一般的です。これには「なぜ外食がこんなに高いの?」と驚きましたが、理由を知って納得。

オーストラリアでは、祝日に働く従業員の時給が通常の倍になるという法律があります。例えば通常25ドルの時給が、祝日には50ドル以上になることも。人件費が一気に跳ね上がるため、サーチャージを設定する店や、思い切って休業するお店も多いのです。

一方で、この制度は働く側にとっては魅力的でもあります。祝日にフルシフトで働けば、1日で日本円にして5万円以上稼げることも。普段シフトの少ない学生やワーホリ中の人たちにとっては“稼ぎ時”とも言えるでしょう。

今年のイースターは、金曜から月曜までの4連休。外食するのも高いし、ずっと家にいるのももったいない…ということで、友人たちと近くのビーチに出かけてみました。考えることはみんな同じで、ビーチはたくさんの人で大賑わい。太陽の下で過ごす時間を、みんな思い思いに楽しんでいます。

海沿いのバーでは、ビール一杯がなんと約1700円(約17ドル)。少し高めですが、それでも海を背景に、ライブミュージックを聴きながら飲むビールは格別です。陽気な空気と海風の中で、心からリラックスできました。

浜辺を散歩したり、夕暮れ時にはヨガをしたりと、のんびりと過ごせる場所が身近にあるのも、シドニーの魅力のひとつ。都会でありながら自然と隣り合わせのこの街に、私はすっかり魅了されています。

文化や働き方の違いに驚きつつも、日々新しい発見がある海外生活。そんな日常のひとコマを、これからもお届けしていけたらと思います。



特派員

  • 藤田 博子
  • 職業書道家

日本の伝統文化である書道を海外に発信し、現地の方々との繋がり、様々な情報を発信していきたいと思います。

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