• 2025.08.18
  • 懐かしさと開放感に包まれる場所──シドニーの「ルナパーク」初訪問記
シドニーの美しい海沿いに位置する遊園地「Luna Park(ルナパーク)」。電車で北側へ向かうと、車窓から大きな顔のゲートが見えます。この景色が私は大好きで、昼は海と空の青さが印象的で、夜になるとライトアップされた幻想的な雰囲気に心惹かれます。

そんなルナパークに、ある晴れた週末、ついに初めて足を運びました。シドニー・ハーバーブリッジのふもと、ノースシドニー側にあるこのレトロな遊園地は、地元の人々や観光客に長年親しまれているスポットです。

この日は雲ひとつない快晴。目の前に広がる青い空と海、そして遠くに見えるシドニーの街並みとのコントラストがとても美しく、歩いているだけで心が晴れやかになるような気分になりました。

入口にそびえ立つ大きな顔のゲートは、なんとも不思議でユニークな雰囲気を醸し出しています。ゲートの前では、ピエロのコスチュームを着たスタッフがフラフープを片手ににこやかに出迎えてくれました。気さくに声をかけてくれて、思わず童心にかえり、一緒に記念写真を撮ってもらいました。

ゲートをくぐりながら「どこでチケットを買うのかな?」と思っていたのですが、驚いたのは入場料が無料だったこと。日本の遊園地では「入園料+アトラクション代」が一般的ですが、ルナパークでは園内を自由に歩き回るだけなら料金はかかりません。ちょっとした観光やお散歩にもぴったりです。

もちろんアトラクションに乗る場合はチケットを購入する必要がありますが、海に面した園内にはカラフルでレトロな空間が広がっていて、まるで絵本の中に入り込んだかのよう。見るだけでも十分に楽しめます。

園内には観覧車やメリーゴーランド、ジェットコースターといった定番のアトラクションが並び、どれもどこか懐かしさを感じさせるデザインです。私はふと、子どもの頃に家族で出かけた日本のローカルな遊園地を思い出しました。昭和の終わりから平成初期にかけて、日本の地方都市にあった遊園地に、どこか似ているのです。

特に印象的だったのは、園内から眺めるハーバーブリッジとオペラハウスの風景。風に揺れる海や行き交うフェリーを見ながら、ただただ贅沢な時間を過ごしました。夕暮れが近づくと園内に灯りがともり、空間全体が幻想的な雰囲気に変わります。

遊園地のすぐ外にはベンチやカフェもあり、家族連れやカップルがのんびりと過ごす姿が印象的でした。お弁当を広げてピクニック気分を楽しむ人、アイスクリーム片手に景色を眺める人──遊ぶだけでなく「くつろげる遊園地」としての魅力も感じました。

ルナパーク・シドニーは、ただの遊園地というよりも、“気軽に立ち寄れて、自然や景観も楽しめる場所”。無料で入れる手軽さ、どこか懐かしい雰囲気、そしてシドニーならではの美しい景色が融合したこの空間は、大人でも十分に楽しめるスポットだと思います。

実は乗ってみたいコースターがあったのですが、この日は勇気が出ず断念。でも、次回こそは何かアトラクションに挑戦して、もっと深くルナパークの魅力を体験してみたいと思います。




特派員

  • 藤田 博子
  • 職業書道家

日本の伝統文化である書道を海外に発信し、現地の方々との繋がり、様々な情報を発信していきたいと思います。

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