私自身、日本にいた頃はそれほどビールを好んで飲んでいませんでした。理由としては、お酒が強い方ではないので、料理に合ったお酒を選びたかったからです。日本酒やワインは好んで飲んでいましたが、ビールはあまり手を伸ばしていませんでした。しかし、オーストラリアに来てからすっかりビールの魅力に惹かれるようになりました。シドニーの魅力のひとつは「パブ文化」です。日本のように食事を味わいながらお酒を飲むというよりも、友人と話をしながらカジュアルに楽しむスタイルです。街中にはあちらこちらにパブがあるので、気分を変えてパブ巡りをするのも楽しいです。
中でも私のお気に入りのビールは「Stone & Wood(ストーンウッド)」というブランド。フルーティーで爽やかな飲み口が特徴です。こちらに来てから、食事をせずにビールそのものを味わう楽しみも覚えました。
パブも良いのですが、地域ごとにこだわりのオリジナルビールを作っているのがブルワリーです。私のお気に入りのブルワリーのひとつが、シドニー・レッドファンにある「BrewDog(ブリュードッグ)」です。元々はスコットランド発祥の有名クラフトビールブランドですが、シドニー店は広々とした開放感のある空間で、地元の人や観光客に大人気です。壁にはアートのようなデザインが描かれ、カジュアルでありながらスタイリッシュな雰囲気に包まれています。ここでは定番のIPAからフルーティーな限定ビールまで、さまざまな味を楽しむことができます。
日本ではなかなか味わえない、自由でリラックスした雰囲気が心地よく、「ビールってこんなに美味しくて楽しいものなんだ」と改めて感じた瞬間でした。料理も充実しており、ビールに合うハンバーガーやフライドチキンなどが揃っているので、つい長居してしまう居心地の良さがあります。
シドニーには他にも数多くのブルワリーが点在しています。ダーリングハーバー周辺やニュータウン、マリックビルといったエリアは、クラフトビール好きにとって外せないスポットです。ブルワリーごとに個性的な味わいやコンセプトがあり、飲み比べをするのも楽しみのひとつです。
観光で訪れる方には、ぜひ「ブルワリー巡り」をおすすめしたいです。ワイナリー巡りも素晴らしい体験ですが、シドニーのブルワリーはもっとカジュアルで、地元の人のライフスタイルを感じられるのが魅力です。昼間からブルワリーでクラフトビールを味わう――そんな一日を過ごすと、オーストラリアの魅力をより深く感じられるかもです!
オーストラリアの青い空と陽気な人々、そしてクラフトビール。この3つが揃えば、多少の価格の高さも気になりません。私自身も、これからも新しいブルワリーを訪れてお気に入りの一杯を見つけたいと思っています。


