まず初めにポソレ(pozole)というトウモロコシがたっぷりのスープ。豚骨でダシをとったスープに、カカワシントレ(cacahuacintle)という白くて大粒のトウモロコシと鶏肉(または豚肉)が入っています。メキシコはトウモロコシの種類が桁違いに多いのですが、このスープで使うトウモロコシは甘味は無く淡泊なものです。そしてお好みでレタス、玉ねぎのみじん切り、ラディッシュ、アボカドを入れて、リモン(ライム)を絞って頂きます。香草や唐辛子もトッピングする人が多いです。ポソレは白(ポソレ・ブランコ)と赤(ポソレ・ロホ)そして緑の(ポソレ・ベルデ)の三種類があります。赤と緑は辛いので、辛いのが苦手な我が家はいつも白を食べています。
白いポソレ
チチャロン(豚の皮を揚げたもの)ももれなくついてきます
このスープはアステカ時代から食べられており、元々は生贄の儀式の際に人肉を入れて食べられていたそうです。こういった歴史や少し高価なトウモロコシを使うこと等から、以前は特別な日に食べるものだったようですが、今ではお店も多く年中いつでも食べられています。メキシコシティや中央高原の地域はポソレの美味しいお店が多いそうです。有名なのはラ・カサ・デ・トーニョ(La Casa de Toño)というファミリーレストランです。ここのポソレは赤なので辛いですが、待ち時間ができるくらい人気のお店です。
ラ・カサ・デ・トーニョの赤のポソレ
次にコンソメ・デ・ポジョ(consomé de pollo)チキンコンソメスープです。このスープには鶏肉の他にお米も入っています。野菜が入っているところもあれば、シンプルに鶏肉とお米のみのお店もあります。そして、このスープもお好みで玉ねぎのみじん切りやアボカドを入れて、リモンを絞ります。
コンソメ・デ・ポジョ
そして最後はソパ・アステカ(sopa azteca)というトマトベースのスープ。このスープの特徴は揚げたトルティージャやチーズを入れること。そしてやっぱりお好みでアボカドを入れたりリモンを絞ります。
ソパ・アステカ
メキシコのスープは量が多いことがほとんどなのでスープだけで満腹になることもしばしば。他にタコス等も注文してしまうと食べられないので、注文前にサイズを確認したほうが賢明です。
もう一つのオススメのシーザーサラダは実はメキシコが発祥。1927年にティファナにあるレストラン、シーザーズ・プレイスのオーナーでイタリア系移民のシーザー・カルディーニが作ったそうです。この町はアメリカとの国境に近いためアメリカ、そしてヨーロッパへと広まり日本でもお馴染みのサラダとなりました。メキシコでは比較的どこのレストランにもシーザーサラダがあって、メキシコに来たばかりの頃は知っている料理だったので注文していました。印象は、見た目は日本のものとは違いシンプル。でも何だかすごく美味しい。メキシコのシーザーサラダはロメインレタスにチキンとクルトン、そしてドレッシングというシンプルなもの。このドレッシングのおかげでたっぷりのレタスをパクパク食べられます。
シーザーサラダ
発祥地のレストランではチキンも無く、大きく切ったロメインレタスにドレッシングを絡ませてバゲットをのせただけの今まで見たことのあるサラダとはかなり違う見た目です。それをフォークとナイフで切りながら頂くそう。メキシコシティのシーザーサラダは恐らくほとんどのお店でロメインレタスが食べやすい大きさになっているので、もしティファナに行かれる際はシーザーズ・プレイスでシーザーサラダを味わってみてください。