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  • 2016.03.31
  • シアターパブとインディ映画
以前もお伝えした通り、ポートランドは雨の多い街です。前回のブログでは、読書が市民にとって大きな娯楽であるというお話をしました。アート色の強いポートランドは芸術活動も盛んですが、映画もまた、この街のエンターテインメントシーンにおいては大きな存在です。「バラの都」ことポートランドにはリビングルームシアターまたはシアターパブと呼ばれるスポットがあり、そこに行けばユニークな映画体験ができます。そもそものコンセプトの発案者は、州の歴史的建造物の保存のため、それらの建造物を独立経営のホテルやローカルなレストラン、娯楽施設などにリノベーションするビジネスを始めたマクメナミン兄弟の2人です。ほとんどのシアターパブでは、3~4ドル程度の入場料でセカンドラン(二番館上映)の映画やインディペンデント(インディ)映画を観ることができます。

ポートランドで人気のムービー・ブルーパブ(movie brewpub(映画館兼ビール工場直営パブ))やリビングルームシアターでは、アバンギャルドな作品や外国映画を観るだけでなく、グルメ向けの料理メニューや本格的なバーも利用できます。

こうした映画館のほとんどには座り心地の良いカウチやリクライニングシートを備えた小さな映写室があって、まるで自宅のリビングにいるような気分を味わえます。充実したメニューがあり、映写室に入る前に料理を注文しておくと、上映直前に料理を受け取れるというシステムです。通常の映画館と違ってムービー・ブルーパブは酒類を取り扱えるライセンスを持っているので、好きな映画を鑑賞しながら、食事と一緒にワインやビールにカクテルまで、お好みのアルコールを楽しむこともできるのです。

ポートランドで人気のシアターパブをいくつか挙げるなら、聖フランシス・スクール・シアター、ローレルハースト・シアター、ケネディー・スクール、それに対岸のワシントン州バンクーバーにあるシネトピアと言ったところでしょう。

聖フランシス・スクール・シアターは、ボランティアが運営する非営利の映画館で、セカンドラン映画やインディ映画を上映する傍ら、特別上映会やマラソン上映イベントなども主催しています。

1923年に建てられたポートランドの歴史的建造物のローレルハースト・シアターでは、古い作品を見ながらピザと地元の生ビールを味わうことができます。

1_2 ミッション・シアター・パブ
2_2 聖フランシス・スクール・シアター

ポートランドにあるシアターパブの中でもダントツの個性派と言えば、マクメナミンズのケネディー・スクールです。かつては小学校だった建物を改造したこの娯楽施設には、3つのバー、2つのレストランと共にムービー・ブルーパブが入っています。ケネディー・スクールには地域のアート作品や、前身の小学校時代からの絵画が展示され、サウナや水泳用プールまで揃っています。ここで映画を鑑賞する場合、「スクール」内でのディナーか、上映中にトレイで提供されるディナーのいずれかを選べるという、文字通り貴重な体験をすることになります。

3 ケネディー・スクールは複合娯楽施設
4_2 ケネディー・スクールのシアターパブを飾るアート

   ポートランド近郊のワシントン州バンクーバーにあるシネトピアは、映写室でサーブされる豪華なディナーや上映前のライブ演奏が魅力の大型シネマコンプレックスです。スタジアム形式の客席を完備して新作を上映するシネトピアは、ポートランドにある他の独立系シアターパブとはタイプが異なりますが、ことユニークさに関していえばポートランドのムービー・ブルーパブにも決して引けを取りません。シネトピアには100種類以上のワインを揃えたワイン試飲コーナーがあり、飲んでみたいワインの横の機械にプリペイドカードを通せば、お客さんはめいめい勝手にワインのテイスティングが出来てしまうのです。

オレゴン・インディペンデント・フィルム・フェスティバルは、ポートランドやオレゴン州の選ばれた映画館で20以上の国のインディ映画を上映する映画祭です。ここ数年、トレンディでオープンな土地柄に魅力を感じた俳優や映画製作者たちが、大勢ポートランドに移り住んでいます。

また、ポートランド郊外に行けば、今やアメリカの他のエリアでほとんど見かけなくなった野外シアターやドライブインの映画館の何軒かは今も健在なんですよ。

ポートランドのインディ映画カルチャーの盛況ぶりは、この街のシアターパブの存在と切っても切れない関係です。社会の慣習や主流とは相容れないものなら何でも応援したくなる、それがポートランドっ子の心意気なのです。

5                                             ポーランド郊外にあるドライブインシアター    


       

特派員

  • パトリツィア・ マルゲリータ
  • 年齢申(さる)
  • 性別女性
  • 職業翻訳者、編集者、教師

米国とイタリアに住んでおり、両国に深いルーツを持っています。広く世界を旅する中、日本で4ヶ月を過ごし、桜とたこ焼きに恋をしました。現在、世界中の友人からレシピを集め、料理の本を編集しています。

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